フォト
2016年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          
無料ブログはココログ

« 2012年6月 | トップページ | 2016年2月 »

2014年9月22日 (月)

平成26年6月議会④ 市立病院における支払方法について。診療費を会計窓口で支払わずに帰宅できるシステムの導入について

最後、質問の大きな4番目、市立病院における支払方法について。診療費を会計窓口で支払わずに帰宅できるシステムの導入についてお伺いいたします。

 皆様、病院での診療後の支払いをする際、混雑時に非常に待たされるといったわずらわしさをお感じなられることはないでしょうか?

 特に病気を抱える中、会計を待つ数十分の時間は、大変な苦痛でもあります。

今回、この点をクリアーする画期的なシステムを私の体験談をもとにご提案させて頂きます。

 都内にある東京大学医学部付属病院では、「東大病院ゆーとむカード」といいまして、カード会社と病院との提携によるクレジットカードを活用した、メンバーシップ型のエクスプレス会計を導入しております。ちなみに「ゆーとむ」とは、YOU TO MEDICALSERVICEの略で、「あなたと医療をづなぐ」という意味と、ユニバーシティオブトーキョーを合わせた造語ですが、年会費などの費用は一切かからず、簡単な申込み手続きで入会が可能です。

 通常の会計処理の場合、診療後、会計の総合窓口へいき、書類を提出し、処方箋を頂いたのち、会計をすませます。

ちなみに東大病院では医事課で計算のできあがりが整いますと、モニターに整理番号が表示され、自分の番号が表示されると自動支払機に並んで清算できるのですが、やはり混雑時はトータルで数十分待たされることになります。

 一方、エクスプレス会計を利用した場合、診療直後に、各診療フロアー窓口にて「ゆーとむカード」を提示し、処方箋を受け取ったあと、そのまま支払いすることなく、帰宅できます。これは非常に便利です。  

まだ一部診療科の利用制限等があるものの、「ゆーとむカード」の導入により、東大病院では、外来通院患者の会計窓口での待ち時間の短縮と混雑の緩和、そして患者の利便性の向上および業務の効率化を実現しております。

そこでお伺いいたします。市立病院における支払方法について、外来の会計処理の待ち時間の状況やシステムの現状と課題、あわせて診療費を会計窓口で支払わずに帰宅できるシステム導入について、ご見解をお聞かせ下さい。


〔高橋周一病院事業管理局長登壇〕

◎病院事業管理局長 岩堀研嗣議員御質問の質問事項4.市立病院における支払い方法について、診療費を会計窓口で支払わずに帰宅できるシステム導入の考え方はにつきまして御答弁申し上げます。

 「ゆーとむカード」のクレジット機能を利用して診療費の支払いをするエクスプレス会計は、外来の会計待ち時間が30分から60分かかっておりました東京大学医学部附属病院で会計混雑の解消や待ち時間の短縮化を図るため、クレジットカード会社との提携により開発されたシステムで、2007年5月から運用を開始したと聞き及んでおります。システムの内容につきましては、議員御案内のとおりでございます。現在の市立病院での外来会計までの流れにつきましては、外来診察が終わりました患者は、処置伝票を計算受付窓口に提出し会計番号表を受け取ります。診療費の計算ができましたところで、その会計番号表の番号がディスプレーに表示され、患者さんは会計窓口、もしくは自動支払機で精算していただき、併せて診療明細書や領収書、次回診察の予約表、処方箋引きかえ券が発行される流れとなっております。市立病院におきましても、患者からの要望や利便性を考え、クレジットカードでの支払い窓口を1か所から3か所に増設し、さらに、ことし3月からは自動支払機を2台導入したところでございますが、診察終了後全ての患者が計算受付窓口に集中しますので、特に午前中の11時ごろをピークに大変混雑する日がございます。このことから、御提案のエクスプレス会計は大いに参考となるシステムであると考えております。

 しかしながら、一方、当院で導入するに当たっての問題点といたしまして、クレジットカードの照会を行うためのCAT端末を設置する専用ブースを設けるためのスペースを必要とすること、専用回線を引くための工事費、システム改修費など場所と費用の問題がございます。また、エクスプレス会計システム自体にも診療明細書や領収書が当日に発行されないこと、公費や保険外診療にかかる診療費は使用できない等の問題もございます。ただ、いずれにいたしましても、外来の会計待ち時間の問題は多くの医療機関で抱える大きな問題の一つであり、市立病院でも患者をお待たせしないようなシステムを構築しなければならないものと考えております。現在、新病院開設に向け運営システム等の検討作業を実施しているところですが、患者をなるべくお待たせしないような会計システムについて、このエクスプレス会計も含め十分研究検討してまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

〔岩堀研嗣議員登壇〕

最後、質問の大きな4番目、診療費を会計窓口で支払わずに帰宅できるシステム導入について、前向きなご答弁ありがとうございました。

クレジットカードを活用し、会計時に待つことなく帰宅できるということが、何より利便性につながりますが、実は更なる付加価値も期待されております。

カードを活用したメンバーシップ制度の確立により、病院からの各種情報提供やセミナー開催の発信、家庭などからの情報の参照、あるいは患者様の会員化により、同じ悩みをもつ患者同士のつながり、コミュニティーのような形での地域社会への貢献など、より開かれた病院を目指すことも可能になってくるかもしれません。

デジタル化への技術革新が進む中で、その技術をうまく活用できる、そんな視点も今後大切にいっていただけたらと思いますので、この点は要望とさせていただきます。

平成26年6月議会③ 地域防災について

続きまして、質問の大きな3番目。地域防災について、2点伺います。

(1)本年11月9日に予定される松戸市総合防災訓練について

災害による被害を少しでも少なくする為に、地域防災力を高めていくことが重要です。

本市におきましては、毎年11月に市としての総合防災訓練を行っておりますが、本年度は収容避難所である市内の全小中学校及び市民センターにおいて一斉に実施すると聞き及んでおります。

この総合防災訓練について、これまでの松戸市総合防災訓練のあり方への評価と課題、形式をかえることへのねらいをお聞かせください。

(2)避難誘導表示版のあり方について

電柱にまかれている避難場所を示す巻看板の表記についてお伺い致します。

原則的には、いざ災害時、町会内あるいは近隣にある公園や空き地といった、いわゆる「一時避難場所」に一旦集まるという取り決めをしている町会・自治会が多いかと思います。

これは、地域住民すべてが、初めから収容避難所に指定されている小中学校などの避難場所へ向かってしまうと、そこに避難者が集中し、混乱をきたしてしまいます。だからまずは一時避難場所に集まり、近隣同士で安否確認をし、倒壊や火災などにより、自宅に戻れなくなった被災者が、そこではじめて収容避難所へ移動していく。このような考えに基づいております。

ところが、現行の避難誘導表示版に示されている情報というのは、その電柱の一番近くにある収容避難所として指定されている学校名などが、単に「避難場所」という漠然とした曖昧な形で表記されております。

ここで問題と感じましたのは、本来、災害時に「一時避難場所」に向かうべき地域住民が、日常的にこの電柱の誘導表示を目にしていることによって、「私は地震が来たらとにかく直接学校にいけばいいんだな」と勘違いをしてしまうのではないか、という点です。

つまり、町会自治会の自主防災組織における取り決めと、避難誘導表示版の表記との整合がなされていないことで、混乱を招くのではないでしょうか。

そこでお伺いいたします。

この矛盾点を踏まえて、避難誘導表示版考え方についてのご所見をお聞かせください。

あわせて、矛盾が生じないように、現状の表示板の情報の中に、一時避難場所の存在も合わせて理解できるような表記の工夫ができないものか、お聞かせください。

〔伊藤智清総務部長登壇〕

次に質問事項3.地域防災についての質問要旨(1)本年11月9日に予定される松戸市総合防災訓練についてでございますが、平成18年度以降の松戸市総合防災訓練につきましては、市内に10署ある消防署管区のうち、輪番制で2管区の小中学校を会場として管区内の町会・自治会の皆さんに参加していただき、協定団体など各関係機関と連携した訓練を行ってまいりました。議員御質問のこれまでの取り組みに対する評価についてでございますが、これまでの訓練方法では各関係機関の訓練は毎年行われますが、地域の皆様の参加は5年ごとになり、初期消火や救出救護、炊き出しなど訓練で習得した知識が技術の積み上げがしづらいといった状況がございました。そこで、今年度から実施する総合防災訓練につきましては、避難所運営訓練などより実効性のある訓練を毎年継続して行うことで訓練で習得したものを積み上げることを狙いといたしまして変更するものでございます。内容といたしましては、従来と同じ訓練をメイン会場として一つの会場に集約して行うほか、収容避難所となる小中学校、各市民センターで通信訓練及び避難所の開設運営訓練を行う予定としております。今年度は、牧野原中学校をメイン会場といたしまして各関係機関と連携し、特殊車両の展示や体験ブースの設置、パネルなどを活用した説明、災害対策本部との通信及び避難所開設訓練を実施いたします。メイン会場以外での訓練につきましては、市立の小中学校や市民センターにおいて段階的に通信訓練、避難所開設、避難所運営コースを設定し、各学校に選択していただきまして訓練を実施する予定となっております。この訓練は毎年行う訓練としておりますので、全市的に訓練の積み上げが期待できるものと考えております。今後、地域や学校との連携を図りながら準備を進めていき、平成29年度までを目標に全ての小中学校で避難所の開設運営訓練ができるよう、今年度はその基礎づくりに重点を置いて進めてまいりたいと考えております。

 続きまして、質問要旨の(2)避難誘導表示板のあり方についてですが、災害時に自分の命を守るために緊急的に避難をする一時避難場所を町会等であらかじめ決めておき、町会の方々に周知しておくことは非常に大切であると認識をしております。市が電柱に設置している避難誘導表示板につきましては、町会の方だけではなく、例えば、買い物に来た方や外国人の方などの不特定の人などにもわかるように表示してあるため、できるだけ近くの市が指定した避難所などを示すこととしております。議員御要望の町会等で決定した一時避難場所を市の避難誘導表示板に併せて表示をすることにつきましては、不特定の方々が電柱の表示板を見た際に誤解や混乱を招くおそれがあるため、難しいものと考えております。他の地域では、独自に決めた一時避難場所の表示について、町会等で作成したものを地域の掲示板やフェンスなどに張り出しているという事例もございます。したがいまして、あくまでも電柱に表示してあるものは市が指定している避難場所としてとらえていただきたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上、答弁とさせていただきます。

〔岩堀研嗣議員登壇〕

次に質問の大きな3番目、地域防災について。

(1)総合防災訓練について。

今年度から、毎年継続をして行い、平成29年までを目標に、すべての小中学校の収容避難所において、開設運営訓練をできるようにしていきたいとのことでありました。

今まさに行政提案により、具体的に地域防災における地域のしくみづくりともいえるテーマが私たち地域住民に対して上から投げかけられた、きっかけを与えられたと私は認識しております。いやむしろ私などは、きっかけを与えてくださったという位の気概を持ちたいと感じておりますが、こうした行政の積極的な姿勢に関しては良いことと感じております。

しかしながら、収容避難所の開設運営訓練を実際に実効性あるものに仕上げていくのは、頭で考えるほど、簡単なことではありません。

すでに連合町会等の防災組織や広域的な自主防災組織などが確立されている地域においては、その組織が音頭をとって収容避難所の開設運営体制を構築をしていくこともできます。しかし、そうでない地域では、恐らく、学校が地域に声掛けをし、開設運営を機能させるまでお世話をすることになりかねません、これでは学校に対して大きな負担を強いることになります。

しかし、避難所開設運営の主体は、あくまでも地域住民であるべきです。なぜなら学校は、「児童・生徒の命を守り、保護者に無事に引き渡すこと」「学校の施設を守ること」が最優先の責任であり、決して「地域住民の命を守ること」が優先事項ではありません。学校の施設をお借りするという形で、原則、特に災害初動期においては、地域の避難者は地域住民自らの手によって守っていく。それが地域の責任というものであります。

申し上げたいことは、市が学校あるいは公としての役割、地域住民の役割というものをきちんと示していく中で、しっかりとした協力連携体制が築かれないと、学校だけではどうしようもなく、結局、毎年の収容避難訓練は、形だけのものとなってしまいかねない、そんな心配をしているわけであります。

この件につきましては、今議会、前者の指摘もございましたが、私も同様に本郷谷市がおっしゃるところの「地域のしくみづくり」に対して、一言申し上げたいと思います。

地域の課題は地域で解決する、その活動をしやすくするために行政がサポートをしていく。

そのこと自体はまさしく大切なことでありますし、私も同様に行政・民間・地域住民一体となり、助け合える地域を具体的に作っていくべく日々活動をしております。

が、しかし、その実現手法においては、本郷谷市長のこれまでの考え方とどうもかみあわずにおります。

何も手をあげてもいないところに上から枠組みのみをあてはめ、地区割りをし、地域に対して一律に形と目的の定まらないお金を押し付けることは、貴重な税金の使い方として適切ではなく、それで果たして真の自治は育まれるのか疑問であります。

本来、地域課題を解決する仕組みは、従来の、税金を使わせて頂く側も説明責任や評価を受けるといった形で責任を伴う助成金制度を柔軟活用し、税金の使い道としての筋を通すべきと私は主張致します。

今まさに行政提案により、具体的に地域防災というテーマが投げかけられました。行政が力をいれるべきは、今まさしくこのとき、こういう目の前の具体的な課題に対して、どうすれば市民の地域防災力、防災意識を全体として底あげできるのか、地域の自治意識や体制が高められるのかということを、行政と地域住民が一体となって具体的に積み上げていくということが、自主・自立、責任の共有できる真の地域づくりにつながっていくのではないでしょうか。

このことを申し上げまして、要望とさせていただきます。

次に、(2)の避難誘導表示版について。

同様の課題を認識された他地区の素晴らしい主体的な取り組み事例もご紹介頂きました。

今回質問するにあたり、当局といろいろとご提案や意見交換をさせていただきましたが、巻看板の避難誘導表示は、いろいろな制約があり、矛盾がなくなるような解決策を見出すことが、現段階においては難しいと認識致しました。

今回は、だれのため、なんのため、またその場所にいる人、まちにいる人をどうとらえるかというところで、行政側と私たち地域住民側、双方の目線が異なるケースであるかと思います。

行政としては、たまたま買い物に来た他地域の人や町会自治会に属していない市民が混乱しないようにとの配慮をしているとのこと。しかしその一方で、町会・自治会側は、地域住民に対して、防災意識や防災情報を徹底して統一を図ることが難しい中で、更にこのように表記の整合がなされなければ、災害時に混乱を生じるのではないかと非常に心配しております。

いずれにしましても、今後、地域防災に取り組んでいく中で、住民の意見によく耳を傾けて頂きながら、良いアイデアがあるようでしたら、柔軟に策を講じていっていただけますよう要望とさせて頂きます。

大切なことは、行政側の防災計画と、地域側の自主防災計画とが、矛盾なくきちんと整合とれていることであります。

是非今後、行政と地域が連携しあい、一体となった地域防災を盛り上げて頂きますよう、宜しくお願い申し上げます。

平成26年6月議会② これからの地域包括ケア体制を担う行政専門職(主として保健師)に期待されるあり方及び体制づくりについて

続きまして質問の大きな2番目、これからの地域包括ケア体制を担う行政専門職(主として保健師)に期待されるあり方及び体制づくりについてお伺いいたします。

これからの地域包括ケア体制を担う保健師をはじめとする行政専門職は、松戸の将来を左右するといっても過言ではない職種の一つとして、その役割が期待されているところでございます。

私の体験談ですが、3.11東日本大震災の際、宮城県石巻市の小学校収容避難所運営スタッフとしてお手伝いをさせて頂きました。その時一番頼もしかったのが実は行政保健師さんの存在でありました。

地方という地域柄も手伝っているのかもしれませんが、避難者一人一人の顔がわかり、その方の家族関係までよくご存じである、健康管理や衛生管理の知識も豊富で、行政側の動きもよく理解をしている、まさしくなんでも知っている頼れるスーパー職員さんだなと感心させられたのであります。

「市民の健康を守るスペシャリスト」としての保健師職でありますが、赤ちゃんからお年寄りまで、男性女性問わず、その地域に住むすべての市民の健康に携わるのがお仕事であり、そしてまた、地域課題がますます多様化、複雑化している中、まさしく現場に近く、一番現場というものを知っていらっしゃるのも保健師の皆様ではないでしょうか。

本来的に行政保健師の役割とは、地域の生活に入り込み、潜在的な健康課題を把握し、課題解決のために多機関多職種をつなげ、まさしく日々の保健活動を通じ、地域住民の健康を促進させる手助けをすることにあると考えます。

しかしながら、これは全国的な傾向でございますが、時代の流れの中で、地域保健行政は、感染症対策、児童虐待やドメスティックバイオレンスなどの母子保健活動、特定健診の保健指導、自殺対策など、業務がどんどん積みあがって拡大しております。そんな中、ライフステージやそれぞれの制度ごとに業務を線引きするシステムへシフトし、その中で、保健師を介護部門、障害部門などの保健部門以外へ配属する、いわゆる「分散配置」が進みました。

その結果として、各部門を超える保健活動が行いづらくなり、担当分野の部分的な最善のみをめざす傾向がみられ、保健師本来の機能が弱まっている現状があるのではないかと危惧されているところでございます。

そこで、今回は高齢者部門に焦点をあてて質問をさせて頂きます。

これからの地域包括ケア体制を担うべき、保健師を中心とする専門職のあるべき姿とは何か?また、高齢者支援からみた現状の組織体制の課題をどう認識し、どこを目指すのかご所見をお聞かせください。

〔渡辺忠福祉長寿部長登壇〕

◎福祉長寿部長 質問事項2.地域包括ケア体制について御答弁申し上げます。御質問は、主に行政保健師の業務全般に関することでありますが、高齢者部門を焦点にした内容ということで、私からお答えをさせていただきます。

 松戸市では、少子高齢化社会の急速な進展により、地域包括ケア体制の構築は急務とされており、この体制の要となる地域包括ケアセンターを11か所に増設し、住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、医療、介護、保健などの分野におきまして、地域の方々との連携のもと、体制づくりを進めているところでございます。地域包括支援センターはさまざまなサービスや関係者をつなぎ、個別ではなくまさに包括的な支援を高齢者一人一人に提供することを目的としており、保健師、主任ケアマネジャー、社会福祉士といった専門職が配置されております。先ほど被災地における保健師の活動について御紹介がありましたが、保健師は歴史的な経緯からも、包括的な支援の中でも主に住民の健康を守る視点から関係者及び関係機関等の連携の鍵となる職種でございます。本市ではこのような認識のもと、地域包括支援センターに業務委託をするだけでなく、センターに指導助言を行い、事案によってはともに地域支援を行うために福祉長寿部高齢者支援課に保健師5名、社会福祉士1名を配置しているところでございます。

 議員御案内のとおり、行政保健師は、赤ちゃんから高齢者まで地域の人々の健康を守ることを使命とし、地域の中に入って潜在的な健康課題を把握し、地域の専門職や高齢者支援連絡会などの関係機関だけでなく、民生委員や健康推進委員など地域で活動している市民の皆様と連携し課題解決を図っていく役割となっております。しかしながら、議員御案内のとおり、地域の健康課題が多様化、複雑化していることから、行政保健師の分散配置や業務の細分化が進んでいることによるマンパワーの問題などが保健師本来の機能が発揮しにくい要因ではないかと考えているところでございます。地域包括ケア体制における行政保健師の活動が組織の内外に認識され、保健師が地域の中で浸透していくことが課題解決の一つとなり、ひいては高齢者分野に限らず、地域全体の健康福祉サービスの充実につながっていくものと考えております。これからも介護予防や地域包括ケア体制の構築に向け、保健師のみならず、行政専門職の役割や体制を考慮し業務を遂行してまいりたいと考えております。御支援を賜りますようお願い申し上げます。

 以上、答弁とさせていただきます。

〔岩堀研嗣議員登壇〕

続きまして質問の大きな2番目、これからの地域包括ケア体制を担う行政専門職(主として保健師)に期待されるあり方及び体制づくりについて。

今回、あえて質問通告には、地域包括ケア体制という言葉を選ばせて頂きました。

一般に地域包括ケアシステムといいますと、高齢者部門に主眼が置かれておりますが、私は本来、最終的には子どもたちや障害者なども含めた、地域全体のケア体制の構築を目指すべきと考えております。

高齢者部門では、今まさに、行政、民間、地域住民が一体となったネットワークを構築しようとしているところでありますが、高齢者一人一人が向き合う課題を解決し、支えていくためには、これらが一体的に機能することが重要であります。

高齢者部門以外の母子保健部門や健康部門、障害部門といった分野もすべて同様に包括体制に向かっていく必要があります。

例えば、母子保健部門の児童虐待という課題であれば、つい先日も厚木市のアパートで5歳の男児が白骨遺体で見つかったという悲しい事件がありました。

「妻と別れてしばらくすると、子どもの手足が細くなったが、食事を与えていないのがばれると思い、病院へ連れて行かなかった」との容疑者の供述ぶりに怒りを覚えるわけでありますが、なぜもっと早くまわりの人たちが気が付くことができなかったのか悔やまれます。

こうした悲劇を起こさせないためにも、専門職や地域住民がネットワークをつくって将来のある子どもの命を救っていく包括体制が必要です。あるいは障害部門であれば、障害をもつ子供を地域の皆で育てていこうとの発想から、小学5年生から高校3年生までの障害をお持ちの子供がボランティアのサポーターと一緒に企業でお仕事を体験する「ぷれジョブ」という活動が、すでに障害福祉課において行っているようですが、このように他部門でも、様々な包括体制の必要性があげられるかと思います。

 ご答弁頂きました高齢者分野、とりわけ地域包括ケアシステムにおいては、そのあり方や体制という点で、保健師を中心とする行政専門職の機能に着目をしながら、そのさきがけとして走っている印象を持ちます。しかし今後、行政専門職の持てる力をいかに引き出しながら、理想的な体制に近づけられるのか、行政の手腕が問われます。 

それと同時に、現在の保健師を支える行政の組織体制も見直していく部分があろうかと思います。一例としてご長寿ハッピーコンテストのように実行委員会形式でやっているような事業を更に増やすことで、行政保健師の本来業務に専念しやすい体制にもっていく。

また、効率性や業務の優先順位の見直しを図りながら、行政保健師が専門職としてかかわらなくてはならない部分と、そうではなく民間でも担えるような部分とをうまく切り分けながら、少しでも行政保健師のマンパワーを無駄のないような形で有効に活躍できる体制づくりも必要でないかと考えます。

そうしたことと合わせて行政専門職の適正配置、人材の育成などを今後は計画性をもって考えていく必要があるのではないでしょうか。

 私は、介護現場で働いた経験がございますが、要介護状態にならず、いかに長く健康でいられるかが大切であると痛感しております。

これから策定される松戸市健康増進計画・健康松戸21Ⅲでは、高齢者になる前の世代、病気になる前の人たちの健康という部分に着目をしてつくり込みがされることと思いますが、その中で保健師を中心とする専門職がどれだけ地域に溶け込み、巻き込んでいけるかということが、非常に重要な要素になってくると思います。

行政専門職としての本来の役割を存分に発揮して頂きながら、是非具体的な事業展開、しかけづくりを盛り込んでいっていただけることを期待し、見守らせて頂きたいと思います。

 

平成26年6月議会① 組織運営について。職場の一体感醸成のためのミーティング等の実施状況は

市民クラブの岩堀けんしでございます。

昨年一年間、議会選出の監査委員をつとめさせて頂いたことによりまして、申し合わせに従い、一般質問では一年ぶりの登壇となります。大変貴重な経験をさせて頂いたことに心より感謝を申し上げつつ、質問に入らせて頂きます。

それでは、大きく4つのテーマで質問させて頂きます。

 

質問の大きな一番目、組織運営について。職場の一体感醸成のためのミーティング等の実施状況は。と通告をさせて頂きました。

具体的には、平成14年6月議会の私の一般質問で、「職場朝礼の実施」を提案させて頂いておりますが、現在の取り組み状況を確認させて頂きます。

平成14年6月議会は、ちょうど川井市政3期目となる、今定例会と同じく市長選挙直後の議会でございました。

当時、相次ぐ市役所内の不祥事に対し、市民の信頼回復に努めるため、川井元市長自らの責任において、市役所の正常化を図るということを選挙中にも訴えられ、その後庁内刷新プロジェクトが立ち上がった経緯がございます。

そこで私は、民間感覚を取り入れた職場朝礼の実施は、職員の意識改革を断行し、市役所正常化を図る上で、すぐにでも実行できる非常に有効な手段であり、是非導入すべきであると提案をさせて頂きました。

朝礼の目的は次の四点であります。

一つ目、方針徹底の場。

二つ目、業務連絡確認の場。

三つ目、朝礼発表による教育、人づくりの場。

これは例えば新聞・本の感想、仕事での失敗例や成功例、ちょっとした提案などを交代で発表していく。それに対してリーダーがコメント、考え方を示していく。それには当然リーダーの高い資質が要求されます。そしてまた、発表を継続実施していくことは物事の見方、考え方、そして話し方、説得力の向上にもつながります。

最後四つ目は、朝の始業の士気高揚の場でございます。

そこでお伺いいたします。私の提案をうけ、その後の朝礼の取り組みをはじめとする、職場の一体感醸成のためのミーティング等の現在の実施状況についてお聞かせください。

〔伊藤智清総務部長登壇〕

◎総務部長 岩堀研嗣議員御質問の質問事項1及び質問事項3につきまして順次御答弁いたします。

 まず、組織運営について。職場の一体感の醸成のためのミーティング等の実施状況でございますが、議員御案内のとおり、平成13年に本市は重大な不祥事を発生させたため、市役所の正常化と市民の信頼と期待を寄せられる市役所を再構築することが喫緊の課題であったことから、平成14年に庁内刷新プロジェクトを立ち上げました。その後、庁内刷新プロジェクトが改革のための提言を行い、プロジェクトからの提言を踏まえて30項目にわたる庁内刷新行動計画書を策定いたしました。この中でミーティングにつきましては、上層部による意思決定過程の説明がないため、なぜその仕事をするのかわからないことが多い。また、議論をする機会が与えられていないとの問題意識が提言にあり、庁内刷新行動計画の1項目として全庁的に取り組んだ経緯がございます。当時の実施状況でございますが、行動計画の取り組み期間終了後の平成15年9月末時点の調査では、市役所全体の112課中104課、約93%の割合でミーティングが実施されたことから従前より定着が図られたものと認識しております。現在のミーティングの実施状況でございますが、業務を円滑に行うに当たって、組織内における業務の目的や目標を共有化し、職場の一体感を醸成するため、ミーティングは大変有効な手段であり、部長会議を始めとする庁内会議の伝達とともに、業務の方針を協議するほか、毎朝班や係ごとに当日の業務を確認する1議員が提案されました朝礼と同様の取り組みなどさまざまな形態のミーティングが各職場で実施されております。今後も効果的なミーティングが行われるよう庁内刷新の取り組みを推進し、職員がお互いを尊重し、ともに考え、日常改善に努める組織風土を構築してまいりたいと考えております。

〔岩堀研嗣議員登壇〕

ご答弁ありがとうございました。それぞれ要望を述べさせていただきます。まず質問の大きな一番目、職場の一体感醸成のためのミーティング等の実施状況について。その後、朝礼をはじめとする様々な形態のミーティングが実施されるようになったとのご答弁でした。是非、更なる組織風土の改善へと、不断のご努力をお願いいたします。

しかしながらミーティングはツールでしかなく、最も大切なことは組織のトップである首長の考え方や姿勢であることはいうまでもありません。私は平成14年当時、松戸市役所の組織が抱えている問題点として、①全体の奉仕者としての公務員倫理の確立と服務規律の確保。②管理職の資質の向上。③職員個々の使命感、帰属意識の醸成。④職員相互のコミュニケーション、心の触れ合い。⑤情報を共有化し、明確な役割分担の下、使命感を持って職務・業務を遂行できる職場環境づくり。等々をあげさせて頂いておりましたが、とりわけ本郷谷市政の1期目四年間を振り返ってみますと、現在の松戸市役所が抱える組織課題として、市長と議会あるいは市長と市役所職員とのコミュニケーションの不足を心配する者の一人であります。

そのことによって、ご答弁で述べられているミーティングの意義にもありますようなガバナンス、すなわち統治システムの崩れ、あるいは意思決定機関というものがきちんと機能しづらくなっているのではないか、心配を致すところでございます。政策の意思決定をする際には、トップダウンとボトムアップの両方が大切にされるべきであります。社会の方向性を敏感に取り入れ、安定よりも変化への対応と社会改革の遂行が使命である政治家としての首長と、公共の財やサービスを安定的かつ適正に管理し、更には行政のPDCAサイクル全体のプロセスの管理運営までを担う行政職員両者が、それぞれの立場の違いを前提として、社会課題の解決のための政策形成を協力して行う立場にあり、両者は、服従関係ではなく、それぞれの分野の論理と、価値をつきあわせて、最適解を創造するための、連携関係を築かなくてはなりません。

職員の声に耳をかたむけておりますと、一期目の本郷谷市長は、どうも市役所職員の意思や声というものを、あまり重視されていらっしゃらなかったのではないでしょうか。

職員は首長が真剣に意思を受け止めたと感じることによって、それだけで達成感を得る場合もあります。そして意見の交換を伴う議論を踏まえた政策決定は、職員の参加意識を育て、更には職場の一体感の醸成、あるいはモラルの向上へと結びついていくはずであります。

これから二期目の新たな4年間を迎える中で、市民と多く接している職員の声や意見をしっかりと吸い上げ、それを市長ご自身の中できちんと斟酌をし、施策に反映し、職員と一体となった市政運営をお願いするものであります。

その施策の判断に対し、私も議会の中で、チェック機能を果たして参りたいと考えております。

平成26年度予算代表討論

◆25番(岩堀研嗣議員) 市民クラブの岩堀研嗣でございます。
 予算審査特別委員会に付託を受けました議案第62号、平成26年度松戸市一般会計予算から、議案第71号、平成26年度、松戸市病院事業会計予算までの10件の議案につきまして、松政クラブ、絆、市民クラブ、3会派を代表いたしまして、ただいまの委員長報告に賛成の立場で討論をさせていただきます。
 国は長引くデフレからの早期脱却と経済の再生を最優先課題とし、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略からなる3本の矢を推し進めてきました。その成果は、昨今の報道にもありますように、企業による賃金のベースアップとしてあらわれ、我が国の経済は着実に上向いているところでございます。
 一方、社会情勢につきましては、急速な少子高齢化に伴う年金や医療、介護などに係る社会保障費の負担増に対し、それを支える現役世代の人口割合の減少が深刻な問題となっております。
 このような状況において、社会保障の安定した財源確保と、財政の健全化を同時に達成することを目的とする社会保障と税の一体改革として、昨年10月に閣議決定されました消費税率の引き上げが1月1日から実施されます。
 円安による輸入資材、燃料価格の高騰、経済の上向きによる労務単価の上昇、消費税率の引き上げを見越した駆け込み需要の反動と、平成26年度は多くの懸念材料を抱えております。
 こうした中、地方財政につきましては、本年1月、総務省から発表がなされました平成26年度の地方財政の見通し、予算編成上の留意事項等について、によりますと、平成26年度の国内総生産の成長率は、名目3.3%程度、実質1.4%と見込まれているが、景気の動向は、地域や業種によって異なるものと考えられ、地方公共団体においては、引き続き、国、地方を通じた厳しい財政状況と、税財政制度上の対応を見通し、また、政府における行政改革推進本部等の動向にも注視しながら、簡素で効率的な行財政システムを構築し、行政運営について透明性を高め、公共サービスの質の向上に努めるなど、自主的に行政改革が必要とされているところでございます。
 このような観点から、本郷谷市長のこの任期4年間の政治姿勢を振り返ってみますと、今議会においても、今後、民生費の増大や公共施設の再編整備などの財政圧力は強まる一方であるにもかかわらず、構造的な財政体質からの脱却を図ることなく、むしろ、あれもこれもと体質を膨らませた結果、本年度末の市債残高は、8年ぶりに1,000億円を超える見込みであり、結果として、将来世代へツケを回し続けていたのではないかとの厳しい指摘もなされてきたところでございますが、とりわけ、この本郷谷市政4年間、ついに行財政改革計画の策定がなされず、行財政改革の道筋をつけてこられなかった事実は、大変残念であったと感じているところでございます。
 計画、あるいは、明確な方向性、指標というものを持ち得なかったが故に、また市長の政治姿勢から確固たる信念、骨のある判断基準が一向に示されなかったが故に、私たちも短期的な結果しか出ないのではないか、場当たり的ではないかという見方でしか、いつもできないでいたというのが実情ではないでしょうか。
 さて、平成26年度は、松戸市総合計画第5次実施計画の初年度であり、施政方針におきましても、本市の行政課題、目指す方向を再確認し、市民が主役の魅力あるまつどの実現に向けて、各分野における取り組みを着実に推進していくとあります。
 こうした中、安定した市民サービスが着実に実現できますよう、財源の確保に努め、さらに、職員の英知を結集し、創意工夫を重ね、限りある財源の有効的、効率的な活用に留意していただきたいとお願いいたすものであります。
 また、私たちも、今回の予算審査に当たりましては、松戸市の目指すべき方向性に対応した予算となっているか、あるいは、限られた財源の中、受益と負担のあり方も含めた効率的、効果的な予算措置がなされているか。さらには、個々のニーズに応えるだけではなく、全体としての視点を加えた予算提案となっているかなど、当局の見解を確認しながら、松戸の将来世代に責任を持つ視点で臨ませていただいた次第でございます。
 以下、順次意見を述べさせていただきたいと存じます。
 まず、議案第62号、平成26年度松戸市一般会計予算4点の修正案から申し上げます。
 まず、修正事項の1点目といたしまして、第2款総務費、第1項総務管理費についてであります。具体的には、この中にある二つの事業について申し上げます。
 まず、第7目企画費に含まれております政策研究事業328万5,000円について、今までの事業評価、総括を踏まえたときに、形式ばかりが先行して十分な成果を上げられたとは認められず、むしろ取り組んだ事業の市政運営における位置づけが不明確で混乱を来すなど、それらの評価、総括なしに事業化が継続されることは、効果的な予算執行のあり方として問題を感じます。
 研究課題の設定も含めて、いま一度市政全体に効果を上げられるような事業や推進体制のあり方、質そのもののあり方を検討することを求めて、修正すべきと考えます。
 次に、第12目諸費に含まれております、市民自治検討事業150万円についてであります。
 こちらは、今年度予算における修正の議論、過程も踏まえたときに、新年度予算措置に対する担当部局の丁寧な説明は理解するものの、そもそもの問題として、その必要性に対する共通理解が、市民全体において醸成されたとは考えられません。
 一部地域の皆さんの主体的な取り組みには期待するものの、モデル事業として限られた予算を措置して実施する段階とは考えられず、本市において従来から取り組んできた協働のまちづくり推進事業など、他の市民自治事業との整合などを踏まえて、可能性があれば、具体的な事業として事業実施に踏み切るべきと考え、修正すべきと考えるものであります。
 次に、修正事項の2点目といたしまして、第3款民生費、第2項児童福祉費についてであります。
 具体的には、市立保育所関係事業としての北松戸保育所移転新築に係る経費、合計7,819万2,000円についてであります。
 審査の過程において、移転先の提案に合わせて、造成工事費用や土地の賃借料、さらには設計費用などが一括して計上、提案されており、やや唐突であった感が否めませんでした。
 そこで、審査の過程において幾つかの点で確認を行いました。
 まず、本市保育行政における民営化の推進という方向性と、公立の機関保育所として現状を維持していくことの整合について、あるいは、本市全体の課題としての公共施設の集約を前提としたときに、他の市有地などの有効活用はあり得ないのか、その比較検証など、総合的に判断することができませんでした。
 さらには、移転先についても、対象地の造成工事費用を市が負担しながら、工事期間中からその後にわたって、造成後の環境で試算した賃料を支払うなど、予算のあり方に整合が見られず、加えて、これは執行部答弁ではないものの、委員会において当該地の寄附もあり得るような発言を受ければ、貴重な市民の税金の使い方として、責任を持てるような判断ができませんでした。
 しかしながら、市民の保育ニースにしっかりと応えること、耐震などの不安を早期に解消していくことなど、事業の方向性は、私たちとしても十分に理解し、むしろしっかりと進めてもらいたいとの思いもありますので、きちんとした説明と整合した予算による再提案を求めて、この段階での修正をすべきと考えます。
 次に、修正事項の3点目といたしまして、第8款土木費、第4項都市計画費についてであります。
 具体的には、第1目都市計画総務費に含まれております自転車駐車場管理運営事業のうち、新松戸駅前歩道部の地下機械式駐車場の検討に当たって予算措置されている地下機械式駐車場の設計委託費970万円についてであります。
 本市における自転車駐車場整備については、当該地区に限らず、重要課題となっており、市全体の位置付けの中で、どこで何をどう実現していくべきかという計画と、合意形成がなければならないと考えます。
 審査の過程において、その全体計画策定に着手している旨の御答弁もありました。
 そこで、当該新松戸地区における整備の必要性や可能性の検討については、理解いたしますので、その部分について事業を進めることは認めて、当該する部分の予算は計上し、その検証を行った上で、全体計画に位置付けて、他地域に対しても説明責任を果たせるような事業展開を望み、設計委託については、現段階では修正すべきと考えます。
 最後、修正事項の4点目といたしまして、第9款消防費、第1項消防費についてであります。
 具体的には、第1目常備消防費の防災施設整備事業に含まれております衛星携帯電話導入関係経費176万7,000円についてであります。
 災害緊急時の連絡通信体制の整備につきましては、市民向けの災害時優先電話を設置するなど、市民優先の連絡体制の整備こそが急務であります。
 近隣市においては、防災本部と消防局や各支所、あるいは、公民館と小学校などといった拠点間の通信連絡体制の中での活用が図られておりますが、本市では、市長や副市長など、個人で持つ形をとっており、なぜそのような台数と配置先なのかという理由が明らかにされませんでした。
 さらに、衛星電話の電波も、地上基地を通さなくてはならないもの、通さなくてよいもの、さまざまあるわけでございますが、まだ明確な機種も定まっておらず、災害時地上基地が機能しない場合はどうするのかなどについても、審査の過程で明らかにはなりませんでした。
 また、デジタル無線やITの利活用など、他の手段との比較検証が行われたとは言えず、効率的で有効な予算執行とは認めがたいために、修正すべきと考えるものであります。
 以上、まずは、4点の修正案に対する討論とさせていただきました。
 次に、議案第62号、平成26年度松戸市一般会計予算について、今申し上げました修正案の部分を除く原案について、賛同する立場から討論をさせていただきます。
 本市におきましては、景気の回復と住宅建設の駆け込み需要から、歳入の根幹となる市税収入の増が見込まれ、平成26年度は約1,360億円と過去最大の予算規模となっております。
 予算編成に当たり担当課におかれましては、議会並びに市民の多岐多様な要望を極力反映させるために、大変御苦労なされたことと感謝いたす次第でございます。
 以下、各議案の各会計につき、順次意見を述べさせていただきます。
 総務費につきましては、まず、チャレンジドオフィス事業であります。
 知的障害や精神障害のある方に対して、市が働く場を提供し、市役所での就労経験を生かして、民間企業等への就職を支援するものでございますが、障害者本人やその御家族の生きがいにつながる大変重要な事業ですので、優しく見守りながら進めていっていただきたいと思います。
 公共施設再編検討事業につきましては、今後、基本方針の策定支援業務を委託することになりますが、当局としての考え方をしっかりと持った上で、委託業者にアイデアを求めていくという姿勢を徹底していただきたく要望いたします。
 大規模団地等活性化事業につきましては、光ケ丘団地や豊四季台団地などの近隣市の好事例なども参考にし、しっかりと地に足の着いた形で、本来の常盤平団地を生かしていく施策が展開されることを期待しております。
 次に、松戸学官連携推進事業であります。
 本市の特徴とも言える市内4大学と学官連携による具体的な地域貢献事業について、定期的に協議を重ね、社会資源の活用や新規提案の事業化を図っていくものでありますが、特に聖徳大学との連携においては、特色のある子育て支援策を生み出してほしいと感じておりますし、日本で唯一の園芸学部を抱える千葉大学との連携においては、駅との隣接も踏まえ、魅力的な可能性を秘めていると考えますので、本市の新たな施策として取り組んでいっていただきたいと思います。
 続きまして、民生費であります。
 まず、障害者福祉施策では、自立訓練や就労支援等のサービスを提供し、障害者の自立に向けた支援が図られております。障害者が自立してやっていける、そのような環境、社会づくりに期待しております。
 次に、老人福祉施設では、高齢者の自立した日常生活を援助する軽度生活援助業務や閉じこもり防止策として、タクシー運賃の一部を助成する高齢者移送サービス業務など、高齢者が自宅で自立した生活を継続していけるように図られておりますが、特に、軽度生活援助業務につきましては、今後新しい総合事業の新たな仕組みを模索していく中で、本当に必要とされる方に効果的に支援がつながるよう要望いたします。
 また、老人クラブ連合会につきましては、高齢者が増えている一方で、クラブ加入者数が伸びない状況がありますが、現状の施策のあり方も含めて検証し、元気なお年寄りに目を向けた実効性のある施策展開をお願いいたします。
 次に、児童福祉施策では、児童虐待等早期発見対応事業において、家庭児童相談員を2名増員されるということですので、大いに期待しております。
 子ども医療費助成事業につきましては、昨年8月までに、入院、通院ともに、中学3年生まで拡大してきており、平成26年度予算も、一般財源から約13億3,300万円の予算規模と、経常的な経費として、改めて大変な金額の大きさを感じております。
 子供に関する医療費支出の予防的な対策の難しさは承知しておりますが、少しでも医療費を抑える意識や努力という発想も併せて考えていく必要性を感じております。
 また、子育て支援につきましては、国の子育て支援施策の制度改正に対応し、子ども子育て会議において、計画策定の調査検討が図られることと思われますが、幼保一体施策としての私立幼稚園の預かり保育事業で、新たに6園に対する補助が実施されます。
 また、さらに、待機児童の解消策として、新たに5か所の民間保育所の建設費への補助や、新たに3か所の小規模保育施設D型への支援が図られており、昨年9月に策定された待機児童解消対策計画により進められておるところでございますが、待機児解消策のみを殊さら強調することなく、子育て行政全体の中で、受益と負担のバランスを踏まえながら、しっかりとした施策の位置付けをしていただきたく要望いたします。
 なお、待機児を減らしていくという施策の中で、市外の社会福祉法人が複数手を挙げていると伺っておりますが、本市が市内の社会福祉法人を育ててきたという経緯の中で、本市保育行政の質を落とすようなことなく、引き続きレベルアップを図っていただく取り組みをよろしくお願い申し上げます。
 また、一時的支援事業、病後児保育業務の拡大につきましても、子ども子育て新制度の計画策定の中で、積極的に検討していただきたいと思います。
 生活保護につきましては、年々増加傾向でありますが、不正受給の防止対策として、新たに職員を増員し、また自立に向けた支援など、生活保護からの自立を促す施策に期待しております。
 衛生費につきましては、保健衛生では、地域において医療と介護が連携し、包括的な在宅医療を提供できる体制を構築する在宅医療連携拠点事業と、新型インフルエンザ等の流行対策として、感染症対策関係事業の2事業が新たなものとしてありますが、国、県の動向に合わせながら、進めていっていただきたいと存じます。
 健康管理では、常日ごろ市民の健康管理のために家庭訪問し、また市民の健康維持を目的に、各種検診等を実施し、がんや生活習慣病等の早期発見や予防に努められておりますこと、担当部局の努力を評価いたします。
 特に、肺がん検診につきましては、デジタル化への対応を早急に検討していただき、受診希望者が委託機関から断れることがないよう、よろしくお願い申し上げます。
 また、夜間小児急病センターの充実につきましては、小児医療は松戸市立病院の強みであり、看板でもありますので、よろしくお願いいたすものであります。
 地球温暖化対策として、減CO2大作戦推進業務におきましては、家庭用燃料電池システム、リチウムイオン蓄電池、EV充給電設備の設置費用に対して、新たに一部補助されることになりますが、PRを含め、引き続き再生可能エネルギーの活用を図っていただきたいと思います。
 また、減CO2大作戦のような事業は、多岐にわたって見えにくい点が挙げられますが、きちんとした評価をしていく中で、市民にしっかりと周知していくことが大切であると考えます。
 次に、労働費、農林水産業費、商工費についてであります。労働費では、若者の不安定就職者や未就職者を対象に、相談窓口や就職に役立つ職業能力向上研修等を実施し、また障害者や高齢者を雇用する事業主に対して助成するなど、若者の就労支援や障害者、高齢者の雇用機会の拡大と定着につなげる施策が実施されておりますが、引き続きよろしくお願いいたします。
 農林水産業費では、農商工連携、6次産業化、経営基盤強化等による農業の産業化を目的に、新たに農業法人設立推進業務を実施し、また農業後継者の配偶者創出支援及び就農希望者を発掘する農業後継者育成支援業務が新たに実施されますが、都市農業の理解を深めるとともに、農産物のブランド化を推進し、農業の活性化に引き続き努めていただきたいと存じます。
 また、農作物の盗難被害は、生産者である農家にとりまして深刻な問題でありますので、対策の検討を早急にお願いするものであります。
 商工費では、商店街の活性化対策や空き店舗対策に対しましては、日ごろより御努力いただいているところでございます。
 企業誘致事業につきましては、平成25年度は実績がないとのことですが、昨年より産業アドバイザーが就任されましたことで、その御活躍に期待いたすとともに、さらなるバックアップ、そして産業アドバイザーの知識を他の商工施策にも積極的に活用していただけますよう要望とさせていただきます。
 また、新たな事業として、中小企業の経営の安定を図る目的の中小企業振興資金利子補給金が開始されます。商工業の発展は、本市の発展にもつながる大変重要な課題でありますので、今後も引き続き御努力をお願いしたいと、よろしくお願い申し上げます。
 土木費につきましては、総務費から自転車関連事業が移管されたことで、大幅な増となっております。
 まず、道路整備では、市内一円道路補修工事を始め、箇所付け工事として、主1-3号、二ツ木ほか5か所など、計画的に整備が進められており、また松戸市交通バリアフリー基本構想に基づき、松戸駅西口電線共同溝設備及びバリアフリー化整備事業の第3工区、高砂通り延長160メートルが予定されております。今後も引き続き計画的な道路整備をお願いいたします。
 次に、橋梁補修では、市内全337橋を平成26年度から50年かけて補修していくという橋梁長寿命化計画に基づき、平成26年度の16橋から補修工事が毎年実施されていきます。
 先の長い計画でありますが、地震災害等で橋梁が倒壊してしまいますと、生命線が絶たれてしまうことになりますので、計画どおりに進めていっていただきたいと思います。
 次に、都市計画では、まちづくり基本構想の御説明が間もなく行われるということで、その成果に期待しているところでございますが、松戸駅周辺の景観形成や自転車駐車場の整備など、基本構想や基本計画に基づいて実施されることが望ましいと考えております。
 しかしながら、松戸市の玄関であります松戸駅周辺の景観形成、喫緊の課題とされる自転車駐車場の整備は、本市の重要課題と理解しておりますので、慎重に進めてほしいと考えております。
 また、バス路線網につきましては、都市計画道路3・3・7号線の開通に伴う新松戸駅小金原地区の新たな開設ありがとうございます。
 住宅解消等を含め、地域住民へ丁寧な説明をしていただきながら進めていっていただきますようよろしくお願い申し上げます。
 消防費につきましては、常備消防では、公益的大規模災害や増加する救急要請への迅速な対応を図ることを目的に、昨年4月より、千葉北西部消防指令センターが松戸市消防局内に設置され、多様化する災害や救急需要に対応いただいております。
 また、救急活動における高度救命処置を実施するために養成されたメディカルコントロール体制での救急救命士の御活躍、救急搬送の時間短縮に対する御努力、火災消火活動における消防隊員の御活躍、頼もしい限りでございます。
 さらに、火災を起こしてはならないと、火災の予防活動に御活躍されている消防隊員の方々に対しまして、我々の生命と財産を守っていただいていることに感謝いたすとともに、今後も引き続き、皆様の御活躍に期待するものであります。
 教育費につきましては、国際理解教育推進業務において、小学校5年生から中学校3年生までの5年間で、外国語指導助手の指導のもと、一貫した英語教育が行われております。日本人としてのアイデンティティーを育むという視点も大切にしていただきながら、将来立派な日本人として世界に通用し、活躍できるような児童生徒の育成に、今後も期待いたしております。
 小学校、中学校では、金管バンド編成用楽器購入費、ブラスバンド編成用楽器購入費のそれぞれに増額が見られます。
 松戸市の小中学校は、全国でも優秀な成績をおさめるほどの実力を持っておりますので、引き続き充実を図っていただきたいと思います。
 また、和楽器の購入につきましても、伝統芸能の継承の観点から積極的に支援していただき、地域との連携を図る中で広めていってくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
 東部小学校区の児童増加に、分離施設校として新設されます(仮称)関台小学校につきましては、平成28年4月の開校を目指し、平成26年度から2年間の継続費が設定されております。
 東部小学校では、プレハブで授業を受ける児童生徒たちがおりますので、計画に沿って進めていっていただきたいと思います。
 社会教育では、図書館整備計画審議会が新たに学識経験者等4名の編成で発足されます。市民にとって利便性の高い、本館、分館の整備計画の策定に期待いたしております。
 最後に、本年1月に行われました七草ハーフマラソンにつきましては、審査の中で、大会直前になり、医療、介護の現場に混乱を招いた旨、指摘をさせていただきました。
 後手後手の準備のしわ寄せが、決して社会的弱者に回ることのないよう、大いに反省をすべき点であります。
 参加する側、運営する側、迷惑を感じた方、業務に影響を受けた事業所、皆同じ市民であります。今大会ハーフマラソンを、しっかりと多角的に検証し、反省点としてまとめていただきますよう要望いたします。
 次に、歳入でございます。
 歳入につきましては、冒頭でも少し申し上げましたが、国が長引くデフレからの早期脱却と経済の再生を最優先課題として、金融政策、財政政策等を実施し、着実に経済を上向かせてきたことが、本市におきましても、市民税収入にあらわれ、また、消費税率引き上げの駆け込み需要の影響が固定資産税収入にあらわれており、歳入の半分を占める市税は、前年度より11億円増の644億円、対前年度比1.7%増であります。
 経済の上向き、景気の回復は、民間企業においても、賃金のベースアップや新卒の雇用拡大へとつながり、さらに経済を押し上げていくものと期待しておりますが、新年度当初は、駆け込み需要の反動も懸念されているところでございます。
 国は事業の前倒しや、新年度予算の早期執行において対応を図るものと思われますが、本市におきましては、引き続き、市税収入の確保に努めていただきたいとお願いするところであります。
 繰入金では、財政調整基金繰入金でございますが、前年度より10億円減の20億円となっております。
 これにつきましては、財産売り払い収入のまちづくり用地土地売り払い収入、旧66街区の土地売り払い収入21億6,300万円の収入があってのことと推察いたします。
 財政調整基金、つまり貯金を減らさないためにも、予定の価格もしくはそれ以上での価格での売却に努めていただきたいと思います。
 市債では、本市におきましては、以前のような建設ラッシュの時代から、補修、改築、建て替えの時代へと移り変わり、新設事業の市債は(仮称)関台小学校建設事業くらいではなかったかと思いますが、国の施策である臨時財政対策債を除いての市債残高は、減少傾向にあるように思われます。
 しかしながら、今後は補修等に係る市債発行も増えてくると予想されますので、その取り扱いにつきましては、計画的かつ適切に行っていただきたいと願う次第でございます。
 以上、一般会計予算につきまして、要望等を含め賛同する趣旨を述べてまいりました。
 続きまして、特別会計並びに企業会計についてでございます。
 まず、議案第63号、松戸市国民健康保険特別会計予算につきましては、1人当たり費用額の増加などにより、国保会計の支出の約7割を占める保険給付費で約7億2,000万円の増、予算規模は前年度予算に対しまして約5億9,300万円、1.2%の増となり、引き続き増額傾向が続いている状況であります。
 こうした医療費の増嵩に対する収入不足につきましては、本来保険料で財源を確保すべきところでありますが、昨今の経済状況や被保険者の状況から、保険料率は据え置き、後期分と介護分の賦課限度額をそれぞれ2万円、合計で4万円の引き上げを実施することとされ、本会計の財政基盤の脆弱性を鑑み、極めて厳しい財政状況下でありながらも、平成25年度3月補正予算におきまして、一般会計より15億円を国保会計へ繰り出し、国保会計はそれを財政調整基金へ積み立て、平成26年度の急激な保険料の増を抑えております。当局の御努力に感謝を申し上げます。
 次に、議案第64号、松戸市松戸競輪特別会計予算につきましては、対前年度比9.5%の増となっております。平成26年度は、特別競輪としてサマーナイトフェスティバルを年1回、2日間開催されることが増の要因であるとされておりますが、一方では、通常競輪及び記念競輪は減となっております。
 競輪ファンも高齢化により、年々減少傾向にあるとのことでございますが、昨年は子供を対象に、自転車教室を開催し、さらに競輪場をアピールするのに、映画やドラマの撮影場所に無償で提供することも考えておられるようでございます。
 ファンを取り戻そうと努力され、また、そのような状況においても、一般会計への繰出金を1億円措置されており評価をいたします。
 昨年、売上はよかったところでございますが、競輪事業は先行き不透明であり、経営状況は厳しいものがございますので、経営改善にさらなる御努力をお願いし賛同いたします。
 次に、議案第68号、松戸市介護保険特別会計予算につきましては、対前年度比6.0%の増となっております。
 現在言われております、要支援者の利用する訪問介護と通所介護の新しい地域支援事業への移行につきましては、将来的な医師、看護師、あるいは介護士の不足が叫ばれる中、多様な主体をかかわらせていく方向性については、不可避であると考えます。
 しかしながら、安易に国の施策を鵜呑みにすることなく、利用者にとってどうなのかという視点をしっかりと持っていただき、地域の実情を十分に把握していただきながら、これまで現場を担ってきてくださった事業所、専門職の存在というものを大切に、高齢者を支えるまちづくり全体の観点から、主体性を持った制度設計に慎重に取り組んでいっていただきたいと存じます。
 次に、議案第70号、松戸市水道事業会計についてであります。
 審査の過程の中で、このままいくと内部留保資金は、平成30年には底をつく状況であり、さらには、この内部留保資金は給水収益の1年分、または半年程度は確保したほうがよいものであるとの御答弁がなされました。
 経営の健全性という観点からすると、水道料金改定のための諮問を審議会に対して行い、積極的に受益と負担のあり方を投げかけていく姿勢が必要であったと考えます。
 必要な内部留保資金を切り崩しながら、決断を先送りしてきたことに、本郷谷市政の4年間で、この問題につきましても、責任を果たせていないことを指摘させていただきます。
 次に、議案第71号、松戸市病院事業会計についてであります。
 松戸市病院事業の経営状況につきましては、依然として医師不足、看護師不足が大きな課題であり、さらに、柱の補強工事による患者減少の後押しで、極めて厳しい経営状況下にありますが、市立病院における看護基準7対1の取得は、明るい話題でございます。
 市立病院のような自治体病院は、その役割として、採算に合わないような医療であっても、行わなければならず、経営の悪化を招いてしまうこともありますが、新病院の建設はもう目の前に迫っております。
 病院事業の経営悪化が市の財政負担を増大させ、それに新病院建設が加われば、共倒れしてしまうのではないかと心配でなりませんが、収益改善のために、各種施設基準の取得に努力されていること、常日ごろから経営改善に努力されていること、そして、新病院建設は本市の最重要施策であることを踏まえ、病院事業のより一層の経営改善に期待し、本議案につきましても賛同いたすものであります。
 その他の特別会計につきましても、同じく賛同を表するものでありますが、それぞれの会計におけます特定の歳入により、事業運営をするという特別会計の設置目的に従い、各会計におかれましも、それぞれの御努力の経過が見受けられましたが、今後につきましても、一般会計の繰り入れ及び負担金等になるべく依存しない体質強化に努めていただきますよう、お願いする次第でございます。
 以上、本定例会に提案され、予算審査特別委員会に付託を受けました、議案第62号、松戸市一般会計予算から議案第71号、松戸市病院事業予算までの10県の議案全てについて、委員長報告のとおり賛成いたします。
 最後に予算審査に当たり、執行部の皆様の御丁寧な御答弁に、改めて感謝を申し上げるとともに、質疑の過程におけます要望、意見等をお酌み取りいただき、この予算の執行に当たり、事業効果が最大限発揮されることを願っているところであります。
 皆様方の御賛同を心からお願いいたしまして、賛成討論といたします。(拍手)

平成24年12月議会② 行財政改革について、市長の言う財源確保について

◇続きまして、質問の2.行財政改革について、市長の言う財源確保についてであります。

 今後、社会保障費の増大、逆に税財源の減少は否めない事実であると認識しております。

 本年9月の決算審査特別委員会における質疑でも触れましたが、市長はマニフェストを掲げ当選し、特に市民の命と健康を守る事業を中心に、さまざまな施策を拡大してきていると思います。

 マニフェストには、行財政改革に取り組み、100億円程度の財源を確保し、さまざまな施策を実現していくとしておりましたが、現状は財源確保を後回しにし、ただサービスを拡充し、後年度負担を増やしているとしか思えません。

 市長のこれまでの御経験からすれば、財政の鉄則である「入るをはかりて出ずるを制す」ことは十分御承知であるかと思いますが、任期中の4年間で、収支均衡をさせるおつもりはあるのかどうか。財政のプロを標榜する1人の政治家として、市民に対して責任ある答弁を本郷谷市長に求めます。

〔本郷谷健次市長登壇〕

 

◎市長 岩堀議員御質問の質問事項2.行財政改革について御答弁申し上げます。

  本市の財政運営につきましては、基本的には、平成22年度に策定されました後期基本計画第4次実施計画に基づき計画的に遂行しているところでございます。

  その計画の中で、3・11という未曽有の大震災を受け、平成23年度は震災からの復旧・復興を最優先に実施し、その後も継続的に放射能対策など、安全・安心の確保を実現するための施策を展開してまいりました。

  またこれと同時に、社会経済動向を勘案し、子育て、教育、文化面の施策を充実させるとともに、各種のプロジェクトを中心に、積極的な施策を検討しているところでございます。特に、本市の都市ブランド力を高めるために、他市に肩を並べなければならない部分につきましては、スピード感を持って対応しているところでございます。

  議員御質問の財源確保についてでございますが、人件費の抑制、新病院建設費の抑制、扶助費の抑制、税収増などにより、積極的に財源確保を図り、今後必要不可欠な施策を実現するための費用にシフトしていきたいと考えているところでございます。

  また、本市を取り巻く環境は決して楽観できるものではなく、地方交付税や臨時財政対策債などの国の制度、動向にも将来不安があり、財政調整基金を始め、積極的に財源の確保を行うとともに、今後の松戸駅改修に合わせた駅周辺活性化などの大型プロジェクトに備え、施策全般としてもシフトさせる必要があると考えております。

  引き続きサービスや負担の見直しも視野に入れた中で、適正な収支均衡を図りつつ、安定・継続的市政運営ができるよう、財政の健全化に努めてまいりたいと考えております。

 

     〔岩堀研嗣議員登壇〕

 続いて、質問の大きな2.市長の言う財源確保について、こちらは再質問をさせていただきます。

 御答弁ありがとうございました。総論としての市長の御答弁をいただきましたが、任期中の4年間で収支均衡をさせるつもりがあるかどうか、またマニフェストのような財源確保のための具体的な事業や数値は語られませんでした。

 市長マニフェストでは「徹底した行財政改革に取り組み、ムダのない安定した財政状況をつくります」とし、以下途中からの引用となりますが、「「税金のムダづかいを無くす」と言葉だけの政治家がいますが、まず、何がムダなのかを何のためにという政策目的(アウトカム)の視点で行政評価の指標や将来ビジョンをつくり変え、効果が薄いものから廃止・削減していくべきです。この政策目的による行政評価による見直しで、100億円程度の財源を確保します」と太字を使って強調されておりますが、それについて一切お触れにならないのはなぜでありましょうか。

 再質問をさせていただきます。市長が就任され、任期の半分以上が経過しましたが、現時点における財政的な数値について確認をさせてください。この3年間での財政的数値の変化について、主な財政指標と人件費等の比率をお伺いいたします。

 御答弁のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

     〔山室武財務本部長登壇〕

 

◎財務本部長 質問事項2.行財政改革についての再質問に御答弁申し上げます。

 まず、平成21年度から23年度の直近3年間の財政指標を申し上げますと、財政力指数、平成21年度0.959、22年度0.939、23年度0.913、経常収支比率、平成21年度93.7%、22年度90.2%、23年度90.0%、実質公債費比率、平成21年度6.9%、22年度5.3%、23年度3.9%、将来負担比率、平成21年度29.9%、22年度26.4%、23年度13.6%。

 次に、人件費等の主要経費の構成比は、人件費比率、平成21年度33.4%、22年度31.3%、23年度30.5%、扶助費比率、平成21年度10.4%、22年度11.6%、23年度12.2%、投資的経費比率、平成21年度6.5%、22年度5.9%、23年度6.9%となっております。

 以上、御答弁とさせていただきます。

 

     〔岩堀研嗣議員登壇〕

 

◆25番(岩堀研嗣議員) 御答弁ありがとうございました。

 財政力指数は悪化、扶助費は増加傾向にあるようですが、それ以外は改善傾向にあるように見えます。しかしながら、基本的には、本郷谷市長の行財政運営は、現在までのところ次世代へ財政負担のツケを先送りする体質であると感じております。

 公債費については、前川井市長時代に抑制傾向にあった成果であり、人件費については、本郷谷市長御自身が行ったものとしては、市長自身の退職金を支給しないこと、管理職手当の特例による減額などで、それほど大きな額を生み出しているとは思いません。大半は市長の尽力ではなく、人事院勧告や団塊の世代の退職など、偶然の産物であり、財政のプロでなくても誰にでも実現できたことではないでしょうか。

 私が調べたところによりますと、近年の一般会計の決算額は、平成21年度約1,260億円、22年度約1,282億円、23年度約1,342億円、市税収入は、平成21年度約688億円、22年度約669億円、23年度約670億円と、市税収入が増加していない割には年々決算額が増加しております。

 国の制度による部分もあるかと思いますが、焼け太りの状況ではないでしょうか。本郷谷市長は平成23年の施政方針において、極力後年度負担を抑制し、健全財政の確保を基本としながらと語られました。

 また、マニフェストでは100億円の財源確保をお約束されておきながら、市長がこの2年間で実際に行ったことの結果からは、将来のために備えているというよりも、本市の財政基盤を考えずに、むやみやたらと他市に並ぶことばかり考え、場当たり的に負担を増やしているだけのようにしか私には感じられません。

 他市と比較してどうとかいうことではなくて、この期に及んで、私には本郷谷市長の軸というものが全く見えてきません。繰り返しますが、財政の基本は「入るをはかりて出ずるを制す」が基本です。本来であれば、少なくともまず先に、財源確保の道筋を示してから取り組むというのが筋ではないでしょうか。

 市長マニフェストのような財源確保の具体策について、全く触れておられないのはなぜでしょうか。政治家は言葉に責任を持つべきであり、マニフェストに掲げた55の約束を自分自身の言葉で説明し、御自身が実現するために尽力すべきであります。

 少なくとも、任期中の収支バランスを確保する方策をお話しする気はありませんか。本市の財政状況を踏まえ、身の丈に合った施策を行うべきであり、無理に他市に肩を並べようとすればひずみが生じ、将来に禍根を残すことになります。他市に肩を並べるというのであれば、市民の1人当たりの低い担税力をどう近隣市並みに近づけるのか、そういった政策を訴えるのが先決でありましょう。

 次世代やこれから生まれてくる子供たちに、財政の先送りはもはや許されません。今後、市長御自身の言葉で御自身が実現したいことを語らなければ、議会を含め誰にも理解されないと思います。ぜひ議会で積極的に発言すべきよう心がけいただきたいと申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

 

平成24年12月議会① 高齢社会の問題について

◇質問の1.高齢社会の問題について、来るべき超高齢社会の根本的な問題は、端的に言って病院のベッド数が全く足りなくなるという問題でございます。そこで国は、病院をなるべく急性期に重点化、急性期の病院のドクターや看護師さんを増やすと同時に、平均在院日数を短縮化して、なるべく早期に退院できるような体制に持っていく、そして、今までよりも早期に病院から退院してくる方に対して、包括的マネジメントをして在宅で受け止めると、このような青写真を描き、政策誘導しているというのが現在の状況であります。

 この中で、地域包括ケアという考え方が出てくるわけでございまして、その方の住まいに対して、医療や介護、あるいは地域の密着サービス、あるいは介護保険の給付とは別の外にあるものも含めて、生活支援や介護予防といったもので支えられるような仕組みを構築し、どこに住んでいても、その人にとって適切な医療、介護サービスが受けられると、そんな社会を目指しているわけでございます。そして、その方向性は、松戸市においても変わるものではないと認識をしております。

 そこで、(1)といたしまして、高齢者の問題を解決する基盤整備について、5点質問いたします。

 ア.高齢者の状態像について、平成23年12月議会における私の一般質問に対する御答弁において、松戸市の高齢者数は介護保険創設時の2000年と比較して、わずか10年で1.7倍に増加するとともに、介護保険給付費は3倍を超え、今後10年間で高齢者数はさらに3万人ほど増加、特に75歳以上の後期高齢者は、現在の約4万人から6万6,000人に増加すると見込まれ、さらなる財政負担が大きな課題との御答弁をいただいております。大変に急激な変化であります。

 しかしながら、むしろ問題となってくるのは、団塊の世代が75歳を超えてくる2025年以降であります。私見ですが、総人口が減少する中、将来的に松戸市の75歳以上の高齢者人口は、現在の3倍近くになるのではないかと考えております。

 焦る気持ちを抑えながら、高齢者の実態像について、もう少し踏み込んでお聞きしたいと存じます。高齢者というと一般に65歳以上を指しますが、これからの長寿社会の中では、これらを一くくりにするのは、余りに無理があると言えます。

 ア.高齢者の状態像について質問します。65歳から74歳までの前期高齢者と75歳以上の後期高齢者別の要介護認定率、また年齢の違いや男女の性別によって、その特徴に違いが見られるのかどうか、これを伺います。

 イ.地域包括ケアシステムについて、過去の議会で何度も取り上げさせていただいておりますが、引き続いての質問となります。地域包括ケアシステムをつくり上げていく上で、松戸市の強みをどのように捉え、課題をどう認識していらっしゃいますでしょうか。

 また、平成25年度地域包括支援センターを11か所設置するとともに、新たに多職種協働ネットワークの構築という課題が加わり、その中で、地域ケア会議なるものを開いていくお考えのようであります。

 そこで、この会議の目的、委託先である地域包括支援センターに担っていただく役割とは何か。会議の対象者は誰で、どのぐらいの頻度でと考えているのか。松戸市の考える地域ケア会議について、具体的にお聞かせください。

 ウ.認知症対策について、認知症高齢者数について、平成15年の厚労省の調査では、2025年には323万人との予測がなされておりましたが、ことし8月の最新の調査では、これが470万人と大幅な修正がなされました。ただし、これが平成22年、1年間の要介護認定データをもとに推測をした数であり、要介護認定の申請を行っていない認知症高齢者もいることを考えると、実態としてはもっと多い数字になります。

 さらに、この数字はあくまでも日常生活自立度2以上、すなわち日常生活に支障を来すような症状、行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意すれば自立できる状態の認知症高齢者数であり、これ以外にも日常生活自立度1の認知症、あるいは軽度認知障害、いわゆるMCIと言われる認知症予備群の人たちも大勢いらっしゃるわけであります。

 国の認知症施策の方向性としては、早期支援機能と危機回避支援機能を整備し、できるだけ早く認知症の軽度の状態から診断をして、チームで早期に対応し、状態の変化に対応したサービスを、地域を含めて立ち上げて増やしていこうということが基本のようであります。

 そこで、ウ.として、松戸市としての取り組みについて伺います。松戸市では、いきいき安心プランにおいて、認知症にならないように、認知症になっても安心して暮らせるようにということで、認知症サポーター養成講座やあんしん一声運動を始め、認知症対策を積極的に推進してきているところでありますが、松戸市認知症研究会としての具体的な取り組み状況を教えてください。

 エ.見守りシステムについて、ことしに入ってからの新聞、全国版の記事の中で「松戸で高齢者見守り事業 介護ベンチャー診療所と連携 通話端末使い定時確認」との見出しで紹介文が大きく記載されておりました。

 中身を読んでみますと、高齢者宅に端末を設置すると、毎日違った時刻に、自動で同社のコールセンターに発信、オペレーターは2分間の会話で、体調や服薬状況を確認する。月額料金は5,000円程度というものでございました。

 私はこうしたビジネスの参入を否定するものではありませんが、個人的には月額5,000円の負担は大き過ぎるとお感じになられる高齢者は多くいらっしゃるのではないかと思います。

 松戸市では、行政の緊急通報装置、あるいは診療所と町会の連携によるコストのほとんどかからない安心電話など、幾つか似たような動きがあるように見えますが、この辺につきましては、先の矢部議員が取り上げておられましたので、重複を避け、私はもう少し大きな視点で伺います。

 私は、見守り体制はできるだけ地域の互助でという原則が大切だと思いますが、その点を踏まえ、松戸市としての見守り体制全般に対するお考えがありましたらお聞かせください。

 オ.介護職不足について、介護職員の数は介護保険が始まって以来、どんどん伸びてきましたが、2010年にはマイナス1.0%という初めての減少を記録いたしました。社会保障と税の一体改革の中では、現在全国に149万人いる介護職員を、2025年までに最低でも、あと100万人近く増やさなくてはいけないとしておりますが、これは毎年約7万人近く増やしていく計算になります。

 しかしながら、税金で介護職員処遇改善交付金を投入した後にもかかわらず、介護職員は横ばいというのが現状であり、若い人がどんどんやめている、あるいは若い人が入ってこないために、介護職自体が高齢化しているという実態がございます。

 そこで伺います。介護職不足の問題に対して、保険者である行政として今後どう向き合っていこうとお考えでしょうか、お伺いいたします。

 (1)は、以上の5点でございます。

 続きまして、(2)行政の推進組織体制について、平成24年6月議会におきまして、将来の地域包括ケア体制を見据え、既に近隣市では、これまでの2課体制を見直し、3課体制を整えている旨御指摘をさせていただき、さらにはマネジメントを実践できる、より専門性を持った人材の投入や育成といったことも要望させていただいているところでございます。

 改めてお伺いいたします。現場はルーチン業務に追われる中で、地域包括支援センターの増設など、新たな課題に取り組まなければならないという厳しい状況にあると思いますが、地域包括ケア推進のために、行政組織としてどのようなことに着目をしておりますでしょうか。

 質問の大きな1.については、以上でございます。

◎社会福祉担当部長 

質問事項1.高齢社会の問題についての(1)、(2)につきまして、順次御答弁申し上げます。

 初めに、(1)問題を解決する基盤整備について、ア.高齢者の状態像についてでございますが、本市における本年10月1日の年齢別要介護認定率は、前期高齢者で4.3%、後期高齢者で28.7%となっております。なお、要介護の認定者数は、後期高齢者が全体の82.9%であり、大半を占めております。

 要介護状態になる原因といたしましては、厚生労働省の資料によりますと、前期高齢者では、脳卒中など脳血管疾患がほぼ半数を占めておりますが、後期高齢者では脳血管疾患が2割程度のほか、転倒及び骨折、関節疾患、認知症など、さまざまな原因が見られます。

 また、性別による違いといたしましては、脳血管疾患が、男性では全体の4割以上であるのに対し、女性では2割程度で、ほかの原因とほぼ同程度となっております。

 次に、イ.地域包括ケアシステムについてでございますが、議員御質問の松戸の強みといたしましては、既に地域では、高齢者支援連絡会などの組織やインフォーマルなボランティア等多数の市民が活動されておるとともに、医療機関や居宅介護サービス事業者等、高齢者を在宅で支援する関係機関が相当数活動をいたしておるところでございます。

 課題といたしましては、このような高齢者を支援するそれぞれの活動が、効果的、有機的に機能することであると考えております。

 議員御指摘の地域包括支援センターにおける地域ケア会議は、地域で高齢者を効果的に支援するための多職種協働ネットワーク構築を図るための重要な業務の一つでございます。

 本市の地域ケア会議は、地域の課題発見、地域づくり資源開発、連携調整、事業評価などを主な目的、機能としており、構成員といたしましては、町会、自治会、社会福祉協議会、民生委員、ボランティア、医療、介護、福祉、行政の関係代表者を考えております。

 また、地域ケア会議により、地域関係者の連携を図り、それぞれの役割と機能を理解して、情報を共有することで、効果的な包括ケアが可能になるものと考えております。

 このほか支援困難や虐待対応に対して有効な、従来の個別ケア会議も継続して実施をしてまいる予定でございます。

 本市において、地域包括ケアシステムを構築する上では、個別課題の解決のみならず、地域での新たな高齢者を支える仕組みづくりが重要であると考えております。

 なお、ケア会議は、必要に応じ開催してまいりたいと考えております。

 次に、ウ.認知症対策についてでございますが、本市におきましては、平成23年4月の時点で、介護認定を受けている高齢者のうち、認知症である方が7,936人、高齢者人口の8.1%となっております。

 また、本年9月の厚生労働省の推計では、平成37年には、高齢者の12.8%の方が認知症と見込まれており、治療や介護の困難さから、重要で緊急性の高い課題の一つと認識をいたしております。

 本市では、平成21年度に医師会、認知症の人と家族の会、介護老人福祉施設、在宅介護支援センター、地域包括支援センターの委員で構成する松戸市認知症研究会を設置し、市民への認知症に関する情報提供と啓発活動、早期発見と予防、介護者支援、認知症の人の権利擁護、関係機関との連携に取り組んでおるところでございます。

 また、認知症の急増に対するために、医師会の受託事業である認知症連携パスを活用した地域支援体制構築モデル事業を研究会の推進事業と位置づけ、精神科医師をオブザーバーとして招くなど、積極的に取り組んでおるところでございます。

 また、松戸市医師会では、認知症の人や家族に対して、よりよい支援を行うことを目的に、独自に診療連携用紙を作成いたしております。診療連携用紙の活用により、医療と介護の連携が図られ、認知症の方が早期に適切なケアを受けられるものとして、本市でもさらなる周知、活用を関係機関にお願いしておるところでございます。

 次に、エ.見守りシステムについてでございますが、見守り活動は、行政の施策のほかに、事業所の取り組みとして、電気やガス、水道の検針時や新聞配達時の見守りが行われております。

 さらに、行政がカバーできないきめ細かな見守りを、民生委員を始め、各町会、自治会、老人クラブの方々が行っており、特に町会、自治会での取り組みについては、それぞれの地域に合った方法で実施されている現状がございます。

 このように、町会、自治会と事業所、行政などが重層的に見守りを行っていくことに加え、特に御近所の良好な関係、いわゆる向こう3軒両隣の関係や、地域のつながりからなる、きめ細かな見守りは大変重要であると認識をいたしておるところでございます。

 一人ひとりの価値観が多様化してきておることから、それぞれのやり方を尊重しながら、地域ぐるみで見守り活動を推進していくことが必要であると考えております。

 次に、オ.介護職不足についてでございますが、議員御指摘のとおり、超高齢社会において、それを支える介護職の役割が一層重要なものであるということから、介護職の確保は、介護保険行政における大変重要な課題と認識いたしております。

 千葉県では、市町村を始め、社会福祉施設、事業所、教育機関などによる福祉人材確保・定着地域推進協議会を設置しており、本市が加入している東葛飾地域協議会におきましては、施設や事業所等が主体となって合同就職説明会や、介護職員向けの研修会等を実施しておるところでございます。

 また本市では、従来より厚生労働省に対し、全国市長会を通じ、介護サービスが適切に提供できる基盤整備に係る財政措置及びサービスの質の向上と人材の確保、養成を含めた環境整備について、要望しており、今後も引き続き要望してまいりたいと存じます。

 次に、(2)行政の推進組織体制についてでございますが、高齢期に介護が必要となっても、住み慣れた地域で暮らし続けることができる体制の構築が、地域包括ケアの目的でございます。

 そのために、まずは医療、介護、福祉などのサービスが日常生活の場で一体的に提供できるようにするとともに、それを支える地域のさまざまな連携も必要となってまいります。

 「いきいき安心プランⅣまつど」では、地域包括ケアを支える組織を例示しておりますが、庁内において市政協力委員や民生委員、社会福祉協議会などを所管する部署と、地域包括ケアを担当する部署の連携も不可欠となってまいります。同時に、議員御案内のとおり、高齢化率の急増に伴い、各種給付サービスの利用者も増加しており、給付事務を遅滞なく遂行していくことも、生活支援において必要であり、給付事業との連携もますます重要となってまいります。

 いずれにいたしましても、地域包括ケアを推進していくためには、地域において専門職、ボランティア、地域住民の連携体制の構築のみならず、庁内における関係部署との連携及び情報の共有を図ることが、推進体制整備において重要な視点であると考えております。

 以上、御答弁といたします。

 

     〔岩堀研嗣議員登壇〕

 

◆25番(岩堀研嗣議員) 御答弁ありがとうございました。質問の大きな1.高齢社会の問題について、それぞれ要望を述べさせていただきます。

 まず、ア.高齢者の状態像について、松戸市の要介護認定率は、御高齢者全体の14.5%ですが、そのうち75歳以上の後期高齢者が全体の82.9%を占めるとの御答弁でありました。要介護状態になる原因について、厚労省の資料を御紹介いただきましたが、私としては男性と女性、またそれぞれの前期と後期といった感じで、少なくとも四つのグループに分けるなど、高齢者の状態像の特徴に着目をしていくという発想が、今後求められてくるのではないかと考えております。

 例えば、私が調べた範囲ですが、老衰やパーキンソン病以外の要介護状態になる原因を見てみますと、男性は全体として血管が衰えて、老いて死に至っていく傾向があります。前期高齢者を見てみますと、要介護状態に陥る状態の約半数が脳血管疾患でありますが、これは特に男性に顕著であります。ですから、前期高齢者が要介護状態になることを食いとめるためには、徹底して生活習慣病予防に力を入れることが有効であります。

 自分の健康は自分で守るという原点をしっかりと認識をして、40歳の私ぐらいの年齢から特に注意すべきことです。

 また、これに対して、女性の場合は、全体として筋骨格系が老いていくという傾向があります。ですから、転倒予防教室やロコモティブシンドローム対策などを始めとする運動機能に着目した施策が、より大切なものとなってまいります。いずれにしても言いたいことは、松戸市においても高齢者の状態像によく注目をし、その上で重度化を防いだり、予防していくための戦略を重点的に考えていくことが、今後非常に重要ではないかなということでございます。

 続いて、イ.地域包括ケアシステムについて、わかりやすい御答弁をありがとうございました。

 地域包括ケアシステムは、その実現性が何よりも課題でございます。その中心的な役割である地域包括支援センターの機能が実現されるためには、委託者である松戸市が責任主体として、しっかりとした指示、指導ができなければ、たとえ社会福祉士、保健師、主任ケアマネの3職種をそろえたとしても生きたものとはなりません。

 特に、地域ケア会議は、皆さん初めてのこととなります。松戸市のような大きな自治体での取り組みとなりますと、難しい面も出てくるかもしれませんが、行政が力強くバックアップをしていただき、信頼関係を大切に、丁寧に協力体制を築いていってくださるよう、よろしくお願い申し上げます。

 そして、地域ケア会議に臨むに当たっては、介護保険法第2条第2項、あるいは第4条の周知徹底をいま一度市民に対してお願いしたいと思います。すなわち介護保険法第2条第2項「保険給付は、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資するよう行われるとともに、医療との連携に十分配慮して行わなければならない」。そして、第4条、国民の努力及び義務「国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態になった場合においても、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めるものとする」というものであり、この介護保険の根本である自立支援の考え方を実現するために、1人の支援の必要な方、あるいは御家族に対して、チームケアをするために、地域ケア会議を通じて集まってもらい、行政がフォローしながら、医療や介護現場の方々、地域住民がまさしく一体となって、地域包括ケア体制をつくり上げていく必要があるのではないかと考えております。

 ちなみに、介護保険でどこが無駄なのか、どこを効率化していくかというような議論が今後必要となってまいりますが、しっかりとこの自立支援につながるサービスになっているのかどうかということが、一つの原則であり、着眼点になってくるかと思われます。

 ウ.認知症対策について、認知症については診断の遅れやまだまだ社会の理解が進んでいないこと、あるいは独居や認認介護の問題、介護する側の負担の深刻さなど、支援の体制が大変大きな課題となっておりますが、認知症対策の切り札としても、やはり地域包括ケアシステムが挙げられております。

 御答弁では、医師会の取り組みの御紹介もいただきました。認知症に限らずですが、松戸市には非常に熱意のある医療関係者が数多くいらっしゃいます。私はこの点が特に松戸市の強みであり、財産ではないかと感じております。

 医療機関や介護事業者、そして地域で御活躍の皆様がうまくつながっていけば、私は日本一の健康都市を目指していける、そんな力が松戸にはあると私は信じております。

 エ.見守りシステムについて、基本は互助であり、根本的には顔の見える関係の中での人と人とのつながりが何より大切であると思っておりますが、近ごろは携帯電話など電子機器の発達により、簡単にテレビ電話のようなやりとりができるようになってきております。そういうものが使える世代に移っていったときには、そういったものをうまく活用した、また新しい形での見守りのやり方、システムなども考えられるかと思います。

 見守りにつきましては、配食サービスや新聞配達、あるいは自動車のディーラーのショールームの一角なども居場所として協力してもらう、中にはそんな発想もあってもいいのではないかと思います。

 地域の中で本当にさまざまな工夫が考えられるかと思いますので、引き続き地域ぐるみでの見守り活動の推進に御尽力をよろしくお願いいたします。

 オ.介護職不足について、介護職が増えていかない理由はいろいろとあると思いますが、やはり介護職員の処遇の問題が挙げられるかと思います。

 介護職は大変な仕事である割に、それに報いるだけの待遇を十分与えられていないというのは確かであり、体がぼろぼろになりながら歯を食いしばって頑張っていらっしゃる介護職員に支えられて、今の社会保障が成り立っていることを認識する必要があります。

 現在、キャリア段位制度ということで動きがあるようでございますが、やはり、最終的には給料が上がらない限り離職者は減らないのではないかというのが、私の率直な感想でございます。待遇の問題に限ったことではありませんが、介護職不足の問題については、今後も取り上げさせていただきたいと思っておりますので、行政や市民にできることは何か、今後もぜひ御一緒に考えていってくださるよう、よろしくお願い申し上げます。

 

平成24年6月議会③ 災害時の地理情報システム(GIS)の積極的活用について

◇続きまして、質問の大きな3番目、災害時の情報伝達体制についてであります。

 具体的には災害時の地理情報システム、すなわちGISの積極的活用について伺います。

 GISとは、ジオグラフィック・インフォメーション・システムズの略でありまして、日本語に直しますとそのまま地理情報システムということになります。カーナビの画面のようなものをイメージしていただくとわかりやすいかと思いますが、松戸市のマップ上にあらゆる情報をつけ加えていって、ビジュアル的に一目でわかりやすく情報を可視化するというものであります。

 本市では既に、コミュニケーションGIS、JAMというGISツールを平成18年から実は導入しております。松戸市公式ホームページのトップページ左上、緊急災害関連という項目の地図データベースというところをクリックすると、このGISがごらんいただけるのですが、しかしながら、その活用としましては、防災マップ、洪水ハザードマップ、揺れやすさマップ、地域の危険度マップ、道路工事、認定路線網図、路線価図、これら七つの地理情報を単にビジュアル的にあらわしているだけにとどまっているというのが現状であります。

 そこで今回、このGISツールをフル活用させ、災害時のオペレーション機能あるいは情報共有機能を持たせ、積極的に活用できるようにすべきとの提案をさせていただきます。

 具体的には災害時の避難所の状況や災害危険箇所、生き埋め現場や通行止め箇所、こうした被害状況あるいは対応状況をリアルタイムで更新し、このマップを見れば一目で松戸市の全体像が把握できるようにします。そして、災害対策本部を中心に、部局間・支所その他市内機関との情報の集約・共有をし、効率的な対応が図られるような体制を構築します。さらには、都道府県、消防庁ともこれを共有し、松戸市の災害情報がリアルタイムで閲覧できることによって適切な助言指導、効率的な救援体制や支援の供給体制が築ける。また、市町村間での相互応援にも大きく役立つようになります。

 先の3・11では、被災地では情報の共有・伝達といった部分に大きな課題を残しました。情報伝達の失敗は物流の失敗にもあらわれました。テレビでここに物資が足りないと報道されると、そこにものすごい量の物資が集まってしまい山積みとなっている避難所がある一方、なかなか物資が行き届かない避難所がありました。さらに、お寺などの指定避難所ではないところや個人宅には全く行き渡らないという状況も生じました。

 リアルタイムで被災地と国・県、そして企業その他が同時に状況を把握できれば、被災地からの要請を待たずとも効率的に偏りなく物資を配給することも可能になります。

 そして、我が松戸市においても、情報を広く開示し共有することによって個々からの問い合わせも減り、職員がその対応に追われることもなく、本来の業務を遂行しやすくなるというメリットも考えられます。

 質問いたします。GISをツールとして、フル活用させ、災害時のオペレーション機能、情報共有機能を持たせ、積極的に活用すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 以上、1回目の質問とさせていただきます。御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。

 

 〔牧野英之総務企画本部長登壇〕

 

 

◎総務企画本部長 質問事項の3.防災体制について、質問要旨、災害時の情報伝達体制についてに御答弁申し上げます。

  災害時において、正しい情報をできるだけ早く市民の皆様にお伝えすることの重要性につきましては強く認識をしており、本市におきましても防災行政無線、ホームページ、安全・安心メール、まつどニュース、ツイッター等により情報をお伝えしているところでございます。

  また、本市のホームページでは、防災情報として市指定の避難場所や防災倉庫のほか、洪水ハザードマップなど、地理情報システムGISを利用いたしまして地図上に表記し、掲載しております。

  議員御案内のホームページ上で地理情報システムを利用し、被災時での道路の状況やライフライン、また物資の供給状況など、わかるようなシステムを活用してはどうかということでございますが、市民の皆様へ市内の被災状況や避難所開設などの情報をわかりやすくお知らせすることは、情報提供の質の向上の観点からも有効な手段の一つと考えられます。

  さらに本市といたしましても、これらの情報を一元的に管理でき、市内部でもこれを共有することができるなど有効な手段であることから、活用方法や具体的にどういった情報を提供できるかなどにつきまして、他市の活用状況などを参考にしながら関係部署と検討してまいりたいと存じます。

  以上、御答弁とさせていただきます。

 

     〔岩堀研嗣議員登壇〕

 続きまして、大きな3番目、災害時の情報伝達体制について。こちらについては再質問をいたします。

 御答弁ありがとうございました。ぜひ、GISの積極的活用に向け、研究をしていただきたく存じます。

 ただ、その中で一つ懸念事項がございます。サーバーの破損等による機能停止あるいはパンクの問題です。インターネットを活用する場合、市のホームページにアクセス数が集中し過ぎてしまうとサーバーがパンクしてしまうおそれがあります。これらに対する対策としてミラーサーバーというものがございます。現在、大手のプロバイダー、例えばヤフーなどでは自治体様向け災害協定という形で無償にてサービスを提供しているようでございますので、こういったものを活用し、二重に対策を施しておくということもぜひ検討材料に入れていただけたらと思います。

 さて、災害時の情報伝達体制は、行政内部はもとより、国・県・市内各施設・企業・地域が一体となって初めて災害に強いまち松戸がつくられます。そういう意味では、今まさにそれぞれの地域レベルにおいて地域防災に対する機運が高まり、情報伝達体制の仕組みづくりを模索している段階ではないかと思います。そこで再質問いたします。

 これまでは、災害時、各支所長が地域対策本部長としての役割を担うと計画には明記されておりました。そして、その役割が地域にも定着していたように感じます。ところが、平成22年度修正の地域防災計画では地域対策本部は廃止されました。それを受けて、行政は地域に丸投げする気なのかとの市民の声も聞かれまして、これでは地域住民の意識が下がってしまうのではないかと懸念いたしますが、この点について考え方をお聞かせください。

 以上、御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。

 

 〔牧野英之総務企画本部長登壇〕

 

 

◎総務企画本部長 質問事項の3.防災体制についての再質問に御答弁をいたします。

  地域防災計画の修正に当たりましては、災害対策本部の組織体制を市の現行組織に対応させるとともに、近年の大規模災害における他市の災害応急対策の業務実施体制を考慮いたしまして、事務分掌を修正したところでございます。現在、災害対策本部の組織体系では市民環境部の市民班が、支所管轄ごとの避難所総括に関することや、各地域の災害情報に関することについてを所掌事務としております。

  これまで災害対策本部設置後に各支所等に設置することになっておりました地域対策本部の廃止につきましては、指揮命令系統を一元化することで支所等において地域の情報収集や発信の機能をさらに強化できるものと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

  以上、御答弁とさせていただきます。

 

 〔岩堀研嗣議員登壇〕

 

◆25番(岩堀研嗣議員) 御答弁ありがとうございました。

  順番を変えまして、質問の大きな3番目、防災体制のほうから要望を述べます。

  大もとの市災害対策本部の下に、各支所ごとに同じような機能を持つミニ地域対策本部を設置するよりも、全体として指揮命令系統を一元化したほうが逆に柔軟な体制もとれるし、地域レベルでの情報収集等もしやすくなり、より現実に見合う形に体制を見直したとの理解をいたしました。

  ただ、組織論としてはそのとおりなのかもしれませんが、地域からいたしますと、これまで定着していた地域対策本部のトップという支所長さんの位置づけが見えなくなってしまいまして、少々戸惑っております。

  基本的には支所が持つ地域の中の情報収集・発信の拠点という役割や責任は変わるものではないととらえておりますが、支所は市民班に属しているとの御答弁もありましたが、災害時における支所の位置づけや役割を明確に示していただきながら、今まで以上に積極的に地域とかかわっていただき、官民一体となった災害体制の構築を目指していただきますよう要望をいたします。

 

 

平成24年6月議会② 家庭教育支援について

◇続きまして、大きな2番目、家庭教育支援について。

 今から15年前、神戸児童連続殺人事件が起こりました。最初に、路上で小学生の女児2人がゴムのショックレスハンマーで殴られ、1人が重傷。約1か月後、小学4年生の女児を金づちのようなもので襲撃、脳挫傷で死亡。さらに10分後、小学3年生の女児の腹部を刃渡り13センチの小刀で刺し、2週間のけがを負わせる。そして、それから約40日後、小学6年生の男の子を誘い出して絞殺し、生首を小学校の門の上に置いて、新聞社に声明文を送りつけるなど、社会的に大変騒がれた事件でありました。酒鬼薔薇聖斗と本人が名乗っていたため「酒鬼薔薇事件」とも言いますが、捕まってみると14歳の少年、いわゆる普通の中学生だったので、世の中に大きな衝撃が走りました。

 その後、さまざまな方面でこの事件が分析されることになりますが、大きなポイントとして言えることは、事件を起こした少年A自身も生まれつき特殊な子供だったわけではなく、そしてまた、彼の家庭も明らかな児童虐待が行われていたという証拠のない、一見するとどこにでもあり得る普通の家庭ということであります。後にわかったことですが、首が据わっていない生後1か月でのトイレのしつけに象徴されるような、つまりはしつけが先行され、子供にとって愛情よりも先に社会の厳しさを教えられたような異常な育て方なども浮き彫りになりました。

 しかし、事件が起こる前は、日常生活の中ではそういったことは外から見えづらいわけでありますので、一見するとごく普通の家庭で起こった悲劇なのであります。

 家族カウンセラーの中尾英司氏は、著書「あなたの子どもを加害者にしないために」において、単にこの事件を家族のみの問題としてとらえることなく、家族を取り巻く環境面に着目し、システムアプローチの観点から家族システムをサポートする社会的安全装置の大切さを説かれております。社会的安全装置とは、わかりやすく言うと少年Aのような加害者を生まない、加害者にさせないための装置であります。

 社会的安全装置の第1は自然や大地です。

 自分がこの世に存在していることを認めてほしいという根源的な欲求である自己認知欲求は、自然や大地によって満たされます。私の子供のころには、近所に田んぼや沼地、野原や栗林があり、芋掘り大会などもありました。小1のころ、一人でクリ拾いに行きましたら、栽培していたクリであったために枝でおしりを思い切りひっぱたかれたという、今となってはありがたい思い出を含め、自然の中で遊んだたくさんの思い出がございます。大地はだれにも分け隔てなく、寝転がるだけで無条件に背中を支えてくれます。そしてまた、自然の中で死というものも学びました。トンボのしっぽを切ってみたり、昆虫を殺してみたり、今思うと残酷なこともしましたが、自然が死生観というものを教えてくれました。

 そして、社会的安全装置の第2は家族であります。

 私は3世代家族で暮らしておりました。小学生のころ、同居していた祖母が亡くなり、自宅でお葬式が行われました。祖父母は両親とは違うおおらかな温かさがありました。家族の死を身近に感じ、生きることの意味を自然と学ばせてくれていたわけであります。

 そして、社会的安全装置の第3は地域であります。

 地域では上級生に野球を教えてもらったり、時には下級生と公園の領土争いをしたり、縦の世代間で遊ぶことは、私に社会観や現実観を育んでくれました。

 かつてと現代では家族を取り巻く何が異なっているのでしょうか。世の中に完璧な人間などおりません。また、「親がなくとも子は育つ」という言葉も思い出す必要があります。つまり、親が不完全でも、さらには親がいなくとも、かつてはまちぐるみで子育て、すなわち社会人教育をしていたと言っていいと思います。少年Aも、もしおばあちゃんが生きていたら酒鬼薔薇にはならなかったはずです。同様に似たような家庭でありながら、酒鬼薔薇が生まれないのは、少年Aにとってのおばあちゃんのような社会的安全装置が三重、四重にも周囲にあったからではないでしょうか。

 質問に移ります。家庭教育支援について伺います。

 家庭教育学級の取り組みは、社会教育施策として、昭和37年、当時の文部省が家庭教育振興策を予算化し、昭和39年度から市町村が開設する家庭教育学級への補助事業として始まりました。社会的背景には青少年非行の増加が問題となり、防止対策として健全な家庭づくりと家庭教育の充実が要請され、本市においても同年、昭和39年度から家庭教育学級を開設したと聞き及んでおります。

 それから50年近い歳月が経過し、家庭環境の多様化や地域社会の変化による家庭教育をめぐる社会動向の中で、松戸市の家庭教育も体系的にも内容的にも変わっていると思います。そうした中、平成23年度・24年度、教育施策方針において、社会教育の最重点として家庭教育や地域の教育力の向上が挙げられております。行政は家庭への介入が難しいとされる中、強い意気込みのほどが伝わってまいります。

 そこで質問いたします。

 平成23年3月定例会のこひら議員に対する生涯学習本部長の御答弁において、今後の家庭教育学級のあり方について審議しているとのお話がありましたが、その後はいかがでしょうか。

 審議が終了していれば、その経過や結果についてお示しください。

 また、教育委員会として、その結果を受けて、どのように取り組んでいかれますのでしょうか、お伺いいたします。

〔柳説子障害学習本部長登壇〕

◎生涯学習本部長 岩堀議員御質問の質問事項2.家庭の教育力向上について、家庭教育支援の現状と今後について御答弁申し上げます。

 まず、御質問にございました今後の家庭教育学級のあり方について、公民館運営審議会より2年間の審議を経て、「今後の家庭教育学級と家庭教育支援のあり方」と題して、本年2月14日に答申をいただきましたので、概要について説明させていただきます。

 答申の構成は、第1章、家庭教育学級の変遷、第2章、家庭教育学級の検証、第3章、今後の家庭教育学級と家庭教育支援のあり方の3部から成っており、現状課題を抽出し、具体的な解決方策を段階的に進めていけるように体系的に構成されております。

 内容には次のような方策が示されております。

 最初に、ステップワンでは、家庭教育支援を実施するに当たっては、小中学校との緊密な連携が必要であるが、現在教職員は日々実務に忙殺され、新たな取り組みを始められない状況になっている。そこで、社会教育指導員を増やし、教育現場の補完的役割や、保護者への学びについての効果的な指導・助言や、保護者や教職員からの相談を受けられるようなチームを編成し、学校現場の負担の軽減に努めること。

 次のステップツーでは、子供の健やかな成長のために、予防を担う教育と対策を専門とする福祉・保健や医療が緊密な連携のもと、学びと支援が一貫して実施されるように、教員や職員に対し家庭教育の専門的な研修会等を開催し、人材を育成すること。

 最後のステップスリーでは、家庭の教育力の向上には地域や企業との連携も重要な要素であり、地域の人々や企業を対象とした講座やセミナー等の学習機会を提供し、家庭教育への理解を深めるとともに、子育てに対する役割の重要性を認識してもらい、その上で家庭教育専門員や社会教育指導員と協力して、子育て世代のバックアップを行い、家庭教育行政のネットからこぼれる保護者を極力減らすようにすることと、3段階の提言をいただきました。

 そこで教育委員会といたしましても、審議会の議論、経過を参考にしながら、今年度から社会教育指導員を1名増員いたし、家庭教育学級支援強化の第一歩とさせていただきました。

 また、家庭教育推進チームの編成を視野に入れながらの支援のあり方につきましても鋭意研究することを教育施策方針でお示しいたしました。

 今後、家庭教育学級や家庭教育支援の充実を推進するには、行政間の連携はもとより、地域の皆様の協力や関係団体との協働は欠かせないことであると認識しております。本答申を踏まえて、社会教育の機能としての人づくりや地域づくりを生かして、家庭教育についても段階的に実施していきたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

 

〔岩堀研嗣議員登壇〕

 

 続きまして、大きな2番目、家庭の教育力向上について、こちらは要望を述べます。

 執行部の真摯な御答弁ありがとうございました。家庭教育支援について、ステップワンからステップスリーまでの段階的に推進しようとする体制がわかりました。ただ漠然と学社連携、人と人とのつながりを叫んだところで形にはつながりません。現実的には教員の負担軽減などといった具体的な課題と向き合いながら、着実に形をつくり上げていく必要性を感じました。

 教育委員会としてしっかりと具体的に進めていただきたく思っております。

 今回、加害者になってしまった少年Aを取り上げさせていただきました。普通はあのような行動が起こる前に、どこかで社会的安全装置が働いてブロックがかかるわけであります。

 その後の事件である児童8名を次々と殺害した附属池田小事件の宅間守、7人が死亡した秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大も同じです。そして、最近ではこの松戸市でも下校中に子供たちが襲われたり、刃物を突きつけるタクシー強盗といった事件もございました。

 こうした加害者たちは、一見、外から見たら普通の家庭の中で育ってきたのかもしれません。そういう家庭に警鐘を鳴らすことは難しい。周りも本人さえも事件が起こるまで気づかない。だからこそ、まさに社会的安全装置というものが必要であり、かつて機能していた社会的安全装置というものをより行政側からつくっていくことが必要なのではないでしょうか。

 このような意味からも、今回の家庭教育支援について大いに御期待申し上げるものでございます。

 2点、要望を述べさせていただきます。

 一つ目は、家庭教育支援チームですが、ここにはぜひとも元家庭裁判所調査官ですとか、救護院、少年刑務所OBや児童相談所OBといった、現場を知っていて経験豊富な何が必要かが見える人材、家庭の立て直し方、子供の立て直し方を知っている人を投入していただきたく要望いたします。

 二つ目は、昨年、2011年の内閣府の調査によると、ひきこもりは全国に約70万人、その過半数が30代以上だったと、そういったデータもあるようでございます。どうしてよいかわからないという御家庭、親御さんたちもたくさんいらっしゃると思いますので、社会教育の側面から何かできることはないか、ぜひそのあたりも課題の一つとして念頭に置いて、家庭教育支援の施策を展開していただきたいと思います。

 

平成24年6月①地域包括ケアシステムの構築、地域包括支援センターについて

◇質問の大きな1番目、地域包括ケアシステムの構築、地域包括支援センターについて。

 団塊の世代が75歳を迎える2025年を見据え、国は地域包括ケアシステムの構築を目指しております。

 地域包括ケアシステムの基本的なイメージを申し上げます。

 御高齢者が地域で暮らしていくためには、まずは当然ながら暮らしの土台としてバリアフリー住宅など安心して住める住まいが必要となります。また、生活をしていかなくてはならないわけでありますので、そこには高齢者を支える見守りですとか配食などといった生活を支えるサービスも必要となります。さらに、できるだけ要介護状態にならないための予防対策の推進が重要です。たとえ要介護状態になってしまったとしても介護サービスで支えていく。それは特養などの施設であったり、あるいは24時間の在宅サービスを始め、できる限り在宅で暮らせる選択肢が増やせるような基盤整備。そして、最後はやはり何といっても医療との連携強化であります。

 つまり、医療、介護、予防、生活支援、住まい、こういった五つの視点が包括的に継続的に行われることが必要であり、この五つを一体的に日常生活圏域で提供するということが地域包括ケアシステムのイメージであります。

 これらを具体的に進めていく施策として具体化しているのが、ことし、平成24年の国における医療・介護報酬同時改定であり、施設から地域へ、あるいは医療から介護へをスローガンに早期在宅復帰、地域移行を強力に促進するための改革が実施されたわけであります。

 しかし、今回の改正はあくまでも2025年の超高齢社会のあるべき医療・介護の姿に向かうための本格的なスタートを切り出した第1弾というべき改正であり、今後も第2弾、第3弾とさらに改革が加速していくものと思われます。

 さて、我が松戸市においても、今後急速に高齢者人口が膨らむ一方、少子化により御高齢者を支える人材が不足することを考えると、効率的にサービスを提供していく地域包括ケアシステムの構築が急務です。

 そこで今回、そのかなめとなる地域包括支援センターについて伺います。

 特に、地域包括支援センターについては、その基本機能である地域の団体・機関との連携を図る包括的・継続的ケアマネジメント支援事業が実施できていないといった課題が全国的に指摘をされておりますが、私は本来、これこそ松戸市の将来の少子高齢社会のあり方を左右する、極めて大事な機能であると考えております。

 松戸市では本年度、「いきいき安心プランⅣまつど」が策定され、地域包括支援センターの設置箇所を増やしていくとの方針が示されております。その過程において、松戸市は地域包括ケア体制のビジョンと道筋をしっかりと示し、地域包括支援センターの役割を明確化し、その意欲と熱意を広く市民や事業者に伝える必要があると私は考えております。行政や事業者、市民が同じ方向を向いて力を合わせていくことによって、初めて地域包括ケアシステムの実現に向かいます。

 そのためには、行政のリーダーシップ、信頼のもとに官民協働の体制を築いていくことが必須であると考えます。

 質問いたします。(1)現在の3包括への評価と課題、今後について。

 それと、現在の在宅介護支援センターは24時間の窓口体制でありますが、地域包括支援センターへ移行した場合、そこをどうするのか、その辺も含めてお聞かせください。

 (2)地域包括支援センターの本来機能である多職種連携によるネットワークづくりと人材育成という行政の役割についてどのように考えるか、お聞かせください。

〔石田勝彦社会福祉担当部長登壇〕

◎社会福祉担当部長 質問事項1.地域包括ケアシステムの構築について御答弁申し上げます。

 地域包括支援センターの今後についてでございますが、初めに、地域包括支援センターの評価といたしましては、現在、市内3か所において社会福祉法人に委託し事業を実施しております地域包括支援センターに対しましては、本年5月に事業評価を実施いたしたところでございます。おおむね問題なく事業が遂行されておるとの評価を得たところでございます。

 次に、課題についてでございますが、一つ目といたしましては、年々単身高齢者や高齢者だけの世帯が増加しておりますことから、併せて増加傾向の支援困難、解決困難な事例への対応でございます。

 二つ目といたしましては、高齢者人口の急激な増加により介護を要する方も増加しておりますので、これまで以上に地域で健康な高齢者としてお過ごしいただくことへの対応でございます。

 今後は、平成25年度に向け、在宅介護支援センターを集約し、地域包括支援センターを増設する予定であることから、これまで以上に地域住民へのかかわりを密接にし、困難事例についても早い段階で支援することが可能になると考えております。

 また、従来から在宅介護支援センターで実施しております介護予防の普及・啓発や地域活動などにつきましても地域包括支援センターで対応してまいりたいと考えております。

 24時間対応につきましても、既に地域包括支援センターには時間外の相談にも母体施設との連携により対応がとれる体制をお願いしておりますので、引き続き同様な体制を維持してまいりたいと考えております。

 次に、地域包括支援センターの機能としての多職種連携のネットワーク構築と行政の役割についてでございますが、現在も多職種間で連携を図り、医師を含む関係職種の方々との高齢者虐待事例の検討会や高齢者支援連絡会の専門部会で専門職関係者が事例検討を行うなどして問題解決を図っておるところでございます。今後も多職種連携によるネットワークの構築を地域包括支援センターの重要な機能として位置づけ、介護保険サービスに限らず、地域の保健・医療・福祉サービスやボランティアの活動など、さまざまな社会的資源を含め、連携をしてまいりたいと考えております。

 また、地域包括支援センターが機能を十分発揮できるような体制整備を図るとともに、センター職員の研修や連絡会、日常業務の相談などを通して職員のスキルアップを図ることが重要であると認識をいたしております。

 今後とも、地域包括支援センターの目的である保健・医療の向上、福祉の増進に向け、努力してまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上、御答弁といたします。

◆25番(岩堀研嗣議員) それぞれ御答弁ありがとうございました。

  まず、質問の大きな1番目、地域包括ケアシステムの構築について再質問いたします。

  御答弁では、意気込みのほどがうかがえたように感じます。松戸市の現状のシステムの場合、地域包括支援センターを統括する立場である介護予防推進担当室の役割が極めて重要と思います。地域包括支援センターが何をしなくてはいけないのか、その役割をしっかりと示していただきながら、現場が混乱することのないようよろしくお願いいたします。

  また、現状において松戸市は民間にも熱意ある医療や介護の事業者や従事者が数多くいらっしゃり、また地域においては高齢者支援連絡会を始めとした活動が展開され、それぞれのお立場で高齢者支援の取り組みに力を尽くされております。地域包括支援センターを軸とした多職種連携での事例検討も行われております。

  しかし、まことに残念ながら、それが有機的に結びつき、同じ方向性を持った包括ケアとはなっていないため、それぞれがばらばらになってしまっているのです。それは本来、松戸市の目指すべきビジョンが明確になっていないからではないでしょうか。医療や介護の資源が非常に充実しているという松戸市の強みを生かしつつ、ビジョンを示すことで官民協働のシステムを構築していくことは、行政経営マネジメントであり、いま一度課題を整理し取り組みをスタートする必要があると感じております。医療や介護の資源という松戸市の強みを生かすも生かさないも今後の松戸市の政策形成能力にかかっていると言っても過言ではありません。

  松戸市は高齢者虐待ネットワークを立ち上げ、いち早く多職種連携の取り組みを実践し、全国的にも大変評価されてきた実績がございます。その取り組みを基盤とし、ぜひ地域包括ケアシステムの構築に向け、力強い取り組みをお願いいたします。

  そこで2点、再質問いたします。市長のお考えがあれば、いま一度伺いたく存じます。

  1点目、介護保険は地方分権の試金石と言われております。少子高齢社会に向け、今まさに松戸市の力量、政策形成能力が問われようとしております。地域包括ケアシステムの構築に向けた人材の育成、そして地域包括支援センターの充実は、松戸市の将来を左右する重点課題であると考えますが、いかがお考えでしょうか。

  2点目、地域包括ケアシステムの構築は介護保険料にもダイレクトに結びついてくる課題です。

  本郷谷市長は御自身のマニフェスト、ナンバー15において、介護保険料を下げると、しかも太字でお約束をしておられます。しかしながら、このたびの改正において松戸市の介護保険料基準額は4,660円となり、保険料が上がったか下がったかでいいますと、実際には820円上がりました。それに対して本郷谷市長はどう思っていらっしゃるのか、お聞かせください。

 

〔本郷谷健次市長登壇〕

◎市長 岩堀議員の再質問について御答弁申し上げます。

 1点目、地域包括ケアシステムの構築に向けた人材の育成と地域包括支援センターの充実についてでございます。

 議員の言われているとおり、地域包括ケアシステム構築において人材の育成と地域包括支援センターの充実は大変重要なことと認識しております。特に、地域の高齢者と高齢者を支援する医療・保健・福祉・介護サービスを提供する関係者、皆様の期待に応えられる地域包括支援センターを質、量ともに充実させていくことは大変重要なことだというふうに認識しております。

 また、幸い松戸市には大変優秀な医療や保健・福祉・介護の関係者の方がたくさんいらっしゃいますので、それぞれに連携しながら地域の高齢者を支援していただいており、地域包括支援センターが中心となって多職種連携によるネットワークの構築を推進していくことにより、今後も効果的な地域包括ケアシステムが実現できるよう、議員各位におかれましてもお力添え願いますようよろしくお願い申し上げます。

 次に、2点目、介護保険料が引き上げられたことについてですが、今回の介護保険料の検討を取り巻く状況ですが、まず、介護給付費等準備基金の残高が約3億5,000万円と、近隣他市と比べて極めて低い水準となっており、ほとんど残高がなかったということがまずスタートになります。また、介護報酬のプラス改定や地域区分の見直し、第1号被保険者の負担率の増加など、国の制度改正による保険料の上昇要因も重なり、非常に厳しい状況で今回の検討を行ったということでございます。こういった状況下で介護保険料を抑制するには法定負担分を超える一般会計からの繰り入れを実施することが必要と考えられましたが、大変な財政負担を強いられることなどから、介護保険料の法の趣旨や市政運営を全体的に勘案し、保険料の引き下げは難しいと判断し、上昇幅を極力抑えるよう努力いたしました。

 しかしながら、来年度は約8,600人の市民の方々が65歳となるのを始め、今後団塊の世代の方々が高齢者となるピークを迎えるなど、次期介護保険料の改定は今回を上回る上げ幅が予想されます。したがって、介護給付費の抑制に当たっては、今から準備を進めていく必要があると考えております。そこで、地域包括支援センターの整備、基盤整備、介護予防事業の一層の推進、昨年度開始した介護支援ボランティア事業の充実など、介護給付費の抑制策の努力を最大限行っていく所存でございます。

 以上、答弁とさせていただきます。

◆25番(岩堀研嗣議員)

質問の大きな1番目、地域包括ケアシステムの構築についての1点目、市長の前向きな御答弁をありがとうございました。

  超高齢社会に向けた最大の課題は人づくりであります。介護保険制度は急いでつくられたがために人材の育成が伴ってこなかったという課題がございます。システムがどう変わっていこうが何よりも大切なのは人であります。団塊の世代が75歳以上となる2025年、それは大変な利用者と介護者になります。さまざまな知識も持っておりますし、どう介護保険や高齢者施策を利用しようか、利用する側も相当なノウハウを知ってきているわけであり、そうした現場の中で働く行政マン、医療・介護に携わる方々のスキルが相当上がっておりませんと税金の無駄遣いにもつながってしまいます。現状、行政においては目の前の日々の対応に追われ、手いっぱいの部分もあるかと思いますが、まずはその辺から目を向けてもらう必要があると考えます。

  既に近隣の船橋市では包括支援課、また、市川市では地域福祉支援課を設置するなど、これまでの2課体制を見直し、将来の地域包括ケア体制を見据えた3課体制を整えております。

  市長におかれましては、介護保険組織体制の見直しを始め、地域包括ケアシステムの構築に向け、マネジメントを実践できる、より専門性を持った人材の投入や育成、そして、さらには介護職のやりがいや地位向上、処遇改善、そういったことを考えながら、人が育っていける施策にとにかく力を入れてほしいと考えます。

  続いて、2点目の市長マニフェストについてでございますが、私も介護現場に携わった経験からも介護保険料を下げるというのは現実的には極めて困難なことと感じておりました。だれもが負担は少ないほうがいいと思うわけでありますし、できる限り抑制する努力をしていくのは当然のことなわけでありますが、本郷谷市長の御答弁を聞く限り、あまり勉強されないまま安易にマニフェストに太字で掲げてしまわれたのだなと感じました。期待をされた市民は失望されることと思います。この責任は今後問われていくことになるかと思います。

  市長の政治姿勢についてもう少し述べさせていただきます。

  市長は今定例会中、市民のためにやった誇れることとして、特に子育て分野で7点の事業を挙げ、まだ途中の段階だが、こうした本市の子育て支援の取り組みなどが評価され、日本子育て応援団による調査の評価が全国2位と受け取られるような発言をされております。

  この発言に違和感を感じたのは、私だけではないと思います。私もこの団体の調査指標による評価が全国2位である、このことは大変すばらしいことと思いますし、関係部局の御努力には率直に敬意を表するものであります。

  しかし、この団体の評価の指標は市長のおっしゃる7点のすべてを対象としたものではないと思いますし、またこの7点の事業のうちには市長が市議会議員として在籍されていたころから進行した事案もあるわけでございます。見方によれば市長名で締結された案件は胸を張ってやったことと言うことができるかもしれません。しかし、それは私や市民が望んでいるやったこという言葉のイメージとは大きく隔たりがあるのではないでしょうか。7点の項目の中に子ども医療費助成の小学校6年生までの拡大や放課後児童クラブの利用料金引き下げのための補助金の増額等が挙げられております。

  これについては、過去にも同じ指摘をさせていただいておりますが、限られた財源の中でどのような優先順位づけでこれら施策に対するお金を使うのかということを、明確な方針や基準を持って実施すべきであり、それが示されなければ財源を気にせず子育て支援に税金をばらまくようにしか見えなくなってしまいますし、後世への財政負担に対しては一体どう考えてくださっているのだろうかと非常に心配になってくるわけでございます。

  したがいまして、こうしたところをもう少し丁寧に御説明をしていただきながら、優先順位をきちんと判断できるような視点に立った市政運営を心がけていただきたく存じます。

  今回、私は三つのテーマを取り上げさせていただきました。幾つか共通するキーワードがあり、それは人、地域、つながりであると考えております。現場では、今まさに目の前に直面している課題がたくさんあります。それぞれの部署では日々、市民の方々と向き合って仕事をされ、一定の成果を上げられておりますが、日常業務に忙殺されることもあり、これらを解決しにくい現状もあるのかもしれません。

  しかし、私が接する市民の中には、松戸市をよくするためにお役に立ちたい、地域も協力してまちづくりを進めたいと願う意識の高い方々も多くおられます。

  そこで市ができることは、人材の育成やシステムの構築が必要ではないでしょうか。つまり、情報を積極的に提供し、多くの人に、市が何をしたいのか、何をやろうとしているのか、丁寧に説明することや、学習したことを生かせる仕組みづくりが大切であると考えます。

  市長には一緒に働きたい市民の声や現場の声はきちんと届いておりますでしょうか。最近は人づくりや地域づくりのお話をよくされておられますので、心強く感じております。市長のおっしゃる「人づくり、地域づくり」という言葉の理解や解釈と、私たちが考える同じ言葉に隔たりがないことを祈りつつ、今回の質問とさせていただきます。

  ありがとうございました。(拍手)

 

 

 

« 2012年6月 | トップページ | 2016年2月 »